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国際アートフェア「Tokyo Gendai」で注目するべき10人のアーティスト

世界のアートギャラリーが作品の売買を実施

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Time Out Tokyo Editors
Sophie Barber – Alison Jacques
Courtesy: Alison Jacques, London © Sophie Barber; photo: Michael Brzezinski | Sophie Barber A cake for the party, 2023 oil on canvas 31.5 x 44 x 5 cm (12 3/8 x 17 3/8 x 2 in) Sophie Barber A cake for the party, 2023 oil on canvas 31.5 x 44 x 5 cm (12 3/8 x 17 3/8 x 2 in)
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世界のアートギャラリーが集まり、多様なアート作品を展示・販売する国際アートフェア「Tokyo Gendai(東京現代)」が2024年7月5日(金)〜7月7日(日)、「パシフィコ横浜」で開催。2回目の開催となる今年は、世界20カ国から70以上のギャラリーが参加する。

期間中は作品の売買だけでなく、日本のアートシーンに関連したアートトークや子ども向けのイベント、女性の社会問題をテーマとした展覧会「Tsubomi 'Flower Bud'」といった多様なプログラムを展開。

会場は、ギャラリーの代表作家によるクオリティーの高い展示「Galleries(ギャラリーズ)」、新人または中堅のアーティストの作品を展示する「Hana 'Flower'」、著名な作家または歴史的に重要なアーティストを特集する「Eda 'Branch'」といった3つのセクターに分かれて構成される。

ここではTokyo Gendaiでチェックするべき、9人の注目アーティストを紹介。入場には有料チケットが必要となるので、公式ウェブサイトから詳細を確認してほしい。

アイ・ウェイウェイ by「Tang Contemporary Art」

Ai Weiwei – Tang Contemporary Art
Photo: Tang Contemporary Art | Ai Weiwei, Zodiac Tiger, 2018 Lego Bricks, 115 x 115cmAi Weiwei, Zodiac Tiger, 2018 Lego Bricks, 115 x 115cm


中国・北京生まれのアイ・ウェイウェイ(Ai Weiwei)は、インスタレーション、陶芸、建築、映像など、さまざまなメディアを駆使して作品を制作する世界的な現代アーティストだ。作品を通して現在の地政学的危機の概念を探り、力強くも美しいメッセージを発信し続ける。Tokyo Gendaiでは、アジアに4拠点を展開する「Tang Contemporary」が、ウェイウェイのブロンズ彫刻を展示する。

三嶋りつ惠 by「シュウゴアーツ」

Ritsue Mishima – ShugoArts
Photo: Shigeo Muto; Copyright the Artist, courtesy of ShugoArts | Ritsue Mishima Riverbero, 2023. glass. 35 x 18 x 18cmRitsue Mishima Riverbero, 2023. glass. 35 x 18 x 18cm


六本木にあるギャラリー「シュウゴアーツ(ShugoArts)」は、ヴェネツィアと京都を拠点に活躍するガラス作家、三嶋りつ惠の作品を展示。三嶋は、イタリア・ムラーノ島のガラス職人とコラボレーションをしながら、周囲に溶け込むような透明なガラス彫刻を制作することで知られる。

ロバート・ロンゴ  by「Pace Gallery」

Robert Longo – Pace Gallery
Photo courtesy of the Artist and Pace Gallery © Robert Longo | Robert Longo Study of Split Roaring Tiger, 2023 Ink and charcoal on vellum 42 ¼” x 43 ¼” x 1 ½” (107.3 cm x 109.9 cm x 3.8 cm), framed No. 90395Robert Longo Study of Split Roaring Tiger, 2023 Ink and charcoal on vellum 42 ¼” x 43 ¼” x 1 ½” (107.3 cm x 109.9 cm x 3.8 cm), framed No. 90395


Pace Gallery」は、ニューヨーク生まれのアーティストで写真家のロバート・ロンゴ(Robert Longo)の個展を開催。政治活動やメディアイメージに関心を持つロンゴは木炭や黒鉛を使いながら、厚いテクスチャーの表面にドローイングを行う独自の制作スタイルで知られる。作品の多くが、深く複雑なコントラストを持つのが特徴だ。

アレックス・ダ・コルテ by「Sadie Coles HQ」

Alex Da Corte – Sadie Coles HQ
© Alex Da Corte. Courtesy the Artist and Sadie Coles HQ, London | Alex Da Corte Snakin' Rain, 2023 Neon, vinyl siding, laminate, plywood, house paint, velvet, foam, hardware 182.9 x 182.9 x 15.9 cm; 72 x 72 x 6 1/4Alex Da Corte Snakin' Rain, 2023 Neon, vinyl siding, laminate, plywood, house paint, velvet, foam, hardware 182.9 x 182.9 x 15.9 cm; 72 x 72 x 6 1/4


アレックス・ダ・コルテ(Alex Da Corte)は、アメリカのコンセプチュアル・アーティスト。ビデオ作品やインスタレーション、絵画や彫刻など、さまざまなメディアを使って作品を制作してきた。ロンドンの「Sadie Coles HQ」は、ポップで鮮やかなコルテの作品群を「アノマリー(ANOMALY)」で展示する。

淺井裕介 by「アノマリー」

Yusuke Asai – Anomaly
Photo: Osamu Sakamoto | 淺井裕介 Yusuke Asai 鳥の記憶 9 Bird memories 9 2024 紙に色鉛筆、アクリル、水彩 Colored pencil, acrylic and watercolor on paper 29.7 x 21cm淺井裕介 Yusuke Asai 鳥の記憶 9 Bird memories 9 2024 紙に色鉛筆、アクリル、水彩 Colored pencil, acrylic and watercolor on paper 29.7 x 21cm


淺井裕介は、土、水、ほこり、小麦粉、テープ、ぺンなどの身近な素材を使いながら、ありとあらゆる場所に絵を描く現代美術家。植物、動物、人間、動植物と人間のハイブリッドを思わせる神話的なイメージを特徴とする淺井の作品は、エコ構造に対する彼独自の解釈を包含している。

シュ・ニン by「小山登美夫ギャラリー」

Xu Ning – Tomio Koyama Gallery
©Xu Ning; Courtesy of Tomio Koyama Gallery, photo by Kenji Takahashi | Xu Ning Painting, Fairytale, 2023. oil on canvas. 113.5x163.5cmXu Ning Painting, Fairytale, 2023. oil on canvas. 113.5x163.5cm


北京生まれの中国人アーティスト、シュ・ニン(Xu Ning)の作品は、東京の「小山登美夫ギャラリー」から出展。シュ・ニンの作品は大きなキャンバスに色と線を用い、驚くほど緻密に描かれているのが特徴だ。ドリッピングによるテクスチャーなど、ダイナミズムを感じさせる仕上がりとなっている。

ソフィー・バーバー by「Alison Jacques」

Sophie Barber – Alison Jacques
Courtesy: Alison Jacques, London © Sophie Barber; photo: Michael Brzezinski | Sophie Barber A cake for the party, 2023 oil on canvas 31.5 x 44 x 5 cm (12 3/8 x 17 3/8 x 2 in)Sophie Barber A cake for the party, 2023 oil on canvas 31.5 x 44 x 5 cm (12 3/8 x 17 3/8 x 2 in)

ロンドンの「Alison Jacques」は、イギリス出身のソフィー・バーバー(Sophie Barber)の作品を紹介。バーバーは、身の回りの世界からインスピレーションを得ながら、キャンバスにその即時的な環境を再現している。

セーニ・アワー・カマラ by「Perrotin」

Seyni Awa Camara – Perrotin
Courtesy of the artist and Perrotin | Seyni Awa Camara, Untitled, 2010. Terracotta, 141 x 37 x 28 cmSeyni Awa Camara, Untitled, 2010. Terracotta, 141 x 37 x 28 cm

パリの「Perrotin」は、セネガルのディオラ民族出身の彫刻家であるセイニ・アワ・カマラ(Seyni Awa Camara)の作品を初めて紹介。カマラは、母性や神話的な動物をモチーフに、独自の宇宙性を現した彫刻作品で知られる。

マニュエル・オカンポ by 「VETA by Fer Francés」

Manuel Ocampo – Veta by Fer Francés
Photo: Veta by Fer Francés | Manuel Ocampo, Untitled, 2023, Work on paper, fManuel Ocampo, Untitled, 2023, Work on paper, f

マドリードのギャラリー「VETA by Fer Francés」は、フィリピン出身のマニュエル・オカンポ(Manuel Ocampo)による、歴史的かつ宗教的なシンボリズムを組み合わせた作品でブラックユーモアを引き出す。オカンポの作品の中には、漫画的要素やパンクのレファレンス、グラフィティなどが頻繁に登場する。

ニコラ・パーティー by 「クワイ・フォン・ヒン アートギャラリー」

Nicolas Party – Kwai Fung Hin Art Gallery
Courtesy: Kwai Fung Hin Art Gallery © Nicolas Party | Nicolas Party, Portraits, 2014 Soft pastel on canvas 150 x 150 cm

香港の「クワイ・フォン・ヒンアートギャラリー(Kwai Fung HinArt Gallery)」は、同展でニコラ・パーティー((Nicolas Party )の代理店を務めている。スイス・ローザンヌ生まれのパーティは、絵画の実践に挑戦し、またそれを称える具象的な作品で最もよく知られている。複数の異なる学問分野にまたがり、マルチメディアで作品化しているアーティストだ。

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