インタビュー:ニッキー・ロメロ

変化するというのは、違う何かに挑戦する必要があるということ

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インタビュー:泉友果子

EDMパーティーのフロアでこの人の曲を聴かないことはないだろう。オランダ出身のDJでProtocol Recordingsのプロデューサーであり、日本ではSEKAI NO OWARIの『Dragon Night』のプロデュースや、EXILEの曲のリミックスでも知られる。今回2度目の来日を果たし、上海や台湾、シンガポールなどを巡るアジアツアーをここ東京でスタートした。2016年4月12日(火)、WOMB LIVEでの単独公演のパフォーマンス直前のニッキー・ロメロに会う機会を得た。

ー今はどんな気分ですか。盛り上がっていますか。

ニッキー・ロメロ:もちろんだよ。

ーフロアではすでにアノニマスの仮面(代表曲『Toulouse』のミュージックビデオに登場する)をたくさん見かけました。

ニッキー:当然。その一言に尽きるね。 

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ー(同席したTokyo Otaku Modeのスタッフから侍甲冑風パーカーを手渡して)今日はニッキーにプレゼントがあります。

ニッキー:ありがとう〜。

ーライブの前に何か特別なことをしたりしますか。

ニッキー:いつも……ライブ前にサムライの服を着る(笑)。はは、冗談だけど。とにかくリラックスしてる。

ー先ほどアップしていたインスタグラムでは「Press day」と書いてあるのを見ましたが、東京を回る時間はあったのでしょうか。

ニッキー:テレビのインタビューを受けて、テレビ局の人たちとちょっと回っただけだね。あとプレス関係のところに何ヶ所か行って、公園にも行ったな。けどあとは、ほとんど出てない。次は見て回る時間をもう少し取りたいと思ってるよ。

ー昨年、『Ultra Japan』で東京に来た時が初来日でしたね。日本のオーディエンスは好きでしたか。

ニッキー:日本のオーディエンスは、僕がこれまで出会ったなかでベストだと思う。『Ultra Japan』は『Ultra Miami』の上をいっていたかも。

ーどうしてそう思ったのですか。

ニッキー:なぜだろう。日本の人たちはとにかくクールで親切だね。

ー日本の人たちはあなたをリスペクトしてくれますか。

ニッキー:とてもリスペクトしてくれるし、とてもフレンドリーだよ。

ーおそらくいろいろなところで聞かれていることだとは思うのですが、最近の変わりゆくEDMシーンについてどう考えていますか。

ニッキー:確かに、変化しているところだね。ある程度の時間がたったら、変化するというのは、誰にとっても悪いことじゃない。皆でゲームのやり方を変えて、違う何かに挑戦する必要があるということだよ。EDM業界にとって健全なことだし、皆にとっても健全なことだと思う。物事というのは時には変わるものだし、誰だって自分自身を洗練させていく必要があるからね。だから、今の状況が悪いとは少しも思っていないよ。

ーポジティブだと。
ニッキー:うん、悪いとは思っていない。ポジティブな気持ちでいるね。

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ー仕事以外でEDMを聞くことはありますか。

ニッキー:いや、聞かない。

ーなぜですか。

ニッキー:仕事でやっているからね。たとえば警察官でも同じだと思うよ。非番の時でも、盗難事件があるんじゃないかとずっと通りを見張っているようなものさ。たまには仕事から離れることが大切なんだよ。そうすれば自分の仕事がよりよく見渡せるようになる。それが僕の考えなんだ。

ー何を聞いているのですか。

ニッキー:いつもはピアニストのルドヴィコ・エイナウディかな。オランダのBLØFというバンドも聞くね。色々聞くのが好きだよ、EDM以外であれば。新しいところでは、Kensingtonというバンドがいて、あとはオランダのDotanとか。オランダにはなかなかの才能が揃っているんだ。 

ー今回はなぜツアーを小規模にやろうと思ったのですか。日本のファンはまたあなたのパフォーマンスを見たいと思っていますが、また来日する計画はありますか。

ニッキー:正直に言うと、自分で会場を選んだわけではないけれど、そこはエージェントの守備範囲だからね。とにかく最高のライブを目指すべきだと思ってる。そしてもちろん、また戻っておいでとみんなが言ってくれるのであれば、ぜひまたここに来たいと思うよ。日本は素晴らしい場所だからね。

ー大規模なライブよりも小規模なライブが好みですか。

ニッキー:好みはないね。どちらもすごく盛り上がれるから。

リラックスムードでインタビューに答えてくれた後のステージでは、代表曲の『Toulouse』はもちろん、『Warriors』や『Legacy』、『Lighthouse』などで会場を熱気に包んだ。

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