新宿2丁目にある女性オンリーのバー、モーテル203に入っていく瞬間は、イリーガルなハイスクールダンスの二次会に遅く着いたような感じを受ける。天井には赤い風船が浮いていて、部屋の中心にはミラーボールがゆっくり回っている。温かい笑い声とマイケル・ジャクソンの『ビリージーン』が、入り口まで聞こえてくる。フロアでは口紅をつけたプロム・クイーンとクォーターバックのブッチ達が入り乱れている。フリーのポップコーンもある。スタッフに耳を傾ける人がいれば、たわいもない話をする。
モーテル203は新しい友達を作るためには最適だ。うるさいハウスミュージックに負けない程の大声を出そうとしなくてもいい。客とスタッフはフレンドリーで話しかけやすく、リラックスしたムードだ。店の奥にはソファ席がありゆっくりと座れるが、手前のカウンターは週末になると立ち飲み状態となる。また、小腹がすいた人のために、ちまきやホットサンドイッチ、サラミやプロシュートなどのメニューもある。ファーストドリンクが1000円、それ以降はほとんどのドリンクが500円で飲める。イベントの日はファーストドリンクが500円となる。ありがたいのは、バーにはバイリンガルメニューがある上、ジンやウォッカ、ウイスキーなどが豊富にストックされていること。近所のバーはビールや焼酎しかないのに。
ドリンクをオーダーしたら、下の落ち着いたラウンジへ。そこには20代、30代の人達が集まり、なかには日本人以外の人もいる。快適な黒い革のソファに座るといいだろう。大きなプラズマテレビには音楽ビデオが流れているが、誰も見ていない。次第にシャンパンが効きはじめて、見張りのいないパーティーがはじまる。バー、モーテル203は木曜日以外は女性オンリーである。
バーのウェブサイトで、スペシャルドリンクやDJインフォメーションをチェックしてみよう。