「私たちのなかでは、ごくごく普通の当たり前の家族。親しい友達や家族、親戚などには言っていて、理解もしてもらっています」。 子どもたちの学校ではカミングアウトしていないが、2人は保護者として同様に認識されていて、互い先生たちに「もう1人のお母さん」として自然に接してもらっている。悩みもあるが、ある意味、日常生活のなかでは一般の家族同様に受け入れられているようにも感じ取れる。
国内で急増するレズビアンの妊活交流会
LGBT家族ならではの悩みを話し合うため、5年前にスタートした「にじいろかぞく」を通して、ほかにも様々な形のLGBT家族が日本に存在することを小野は知った。以前の異性結婚でできた子どもを育てるLGBT家族が特に多いが、人工授精で子どもを産んで育てている女性のカップルも数年前から着実に増えている。里親になる同性カップルもいると言う。そして昨年より、妊娠をするために行動を起こすレズビアンが急増している。小野もつい最近、レズビアンのための妊娠活動交流会に参加している。そこでは、たとえば人工授精や施設などについての情報交換などが行われる。ディズニーランド初の同性結婚式を行った東小雪と増原裕子のカップルが、メディアでLGBT家族について発言していることがその広まりの一つの要因だ。そんな彼女たちをテレビなどで見て、自分たちも様々な方法で子どもが産めることに気づき行動を起こし始めたレズビアンが多い。