東京のイケメンスポット

イケメンに会いたくて......漫画家の竹内佐千子がすすめる、浅草、池袋、秋葉原などのイケメンスポット

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テキスト:カイザー雪

どんな国にもファンというものはいるが、日本では、欧米などに存在しない「握手会」や「お渡し会」なども開催されており、ファンカルチャーや追っかけシーンが特に熱いように感じる。20年ほど前から追っかけをし続け、同テーマについて数々のコミックエッセイを描いてきた漫画家の竹内佐千子。今夏には、3冊目がリリースされた『ブラブラ珍所』シリーズでは、イケメンに会うためにあらゆる珍スポットに出向いたり、様々なジャンルのイベントに体当たりで挑戦する自身の姿をリアルに、そしてユーモラスにレポートしている。

ここでは、そんな竹内にインタビューをし、自身が思うイケメン像やその無くてはならない存在について語ってもらった。本作に登場する場所も含めながら、お気に入りのイケメンスポットやイベントを6つ厳選してもらい、竹内が感じる魅力や解説を添えて紹介する。竹内の「たかがイケメン、されどイケメン」という言葉通り、奥深くて不思議な存在のイケメン......。ぜひ、イケメンに癒やされるべく、東京の様々な場所やイベントを訪ねてみてほしい。

1. イケメンコンテストで原石を探す。
有名なイケメンに会いに行く前に、まずは芸能界の仕事が未経験な「素人のイケメン」のコンテストを一度見てもらいたい。イベントの見所について竹内は、「ある意味公開オーディションのようなイベントなので、自分が審査員になった気分で見られるのが本当に面白いです。原石も発掘できるかもしれないですしね!」と話す。有名なコンテストと言えば『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』が思い浮かぶが、毎年秋頃、各大学の学園祭の中で開催される『ミスターコンテスト』も見逃せないのだとか。

2. 握手会で生のイケメンに会う。
追っかけに欠かせない一大イベントといえば、やはり握手会。しかし、人気アイドルの場合は、5~6時間以上並んだ末に数秒間しか会えないというのがほとんどだ。竹内に握手会に参加する価値はあるのかと素朴な質問をぶつけてみた。すると「握手会は、大好きなアイドルや俳優を生で見られる唯一の機会。同じ哺乳類で、同じ3次元にいることが確認できるので(笑)、数秒でも十分感動できますよ!自分も佐藤健と三浦春馬の握手会に行ったとき、ほんの一瞬しか会えませんでしたが、生で見た彼らの笑顔はまさに心の栄養剤で、元気と幸せをもらいました。それが私にとってのイケメンの存在なのです!」と言う。

竹内が個人的にも頻繁に足を運ぶ握手会の聖地は、福家書店新宿サブナード店とブックファースト新宿店。福家書店新宿サブナード店では、毎週のように握手会が開催されているため、店で直接発表されるスケジュールを定期的にチェックするのがポイントだそう。また、ブックファースト新宿店はアイドルの写真集が充実しているのだとか。どちらの書店でも「お渡し会」というものがよく行われている。

3. 紅茶はイケメンから学ぶ。
次におすすめするのは、『もう楽しいことしかしたくないから、イケメンに会いに行った』に登場する紅茶教室のプライベートサロン シェシカ。ここでは、少女漫画に出てくるような美しい執事に会うことができる。同サロンの魅力について、「講師全員が紅茶関連の資格を何かしら持っているので、イケメンに会えるだけでなく、本格的な紅茶の淹(い)れ方や歴史、テーブルマナーまで学べるのも嬉しいです」と話す竹内。ぜひ一度は体験してみてみたい空間だ。

4. 男装女子とデートする。
イケメンと言うと男性のイメージが強いかもしれないが、その定義や捉え方は人それぞれ。竹内にとってのイケメンは、「美しいものを鑑賞するといった意味で、男女を問わず格好いい存在」。性別は関係ないのだ。ここで提案するのは、イケメン男装女子に秋葉原を案内してもらうデート。実際に体験した感想を聞くと、「ジェンダーが流動的な、男の人でも女の人でもない中性的なイケメンにエスコートしてもらって、ドキドキしながらたわいもない日常会話を楽しめるのが新鮮でした」と話した。

また、自分が男装して、イケメンになる楽しみ方もある。この体験については、「プロが宝塚の主人公のように変身させてくれ、スタジオで写真を撮ってくれるのです。最初は少し恥ずかしかったのですが、だんだん気持ちも入り、ポーズをとっていくうちに本当にイケメンになったように感じて、最高に気分が良かったです(笑)」と振り返った。

5. 浅草はイケメン車夫に案内してもらう。
次に提案するのは、イケメンの車夫に人力車を引いてもらうアクティビティだ。東京切っての情緒ある下町、浅草を楽しく散策できるうえ、格好いい背中を眺めながら、たくましいイケメンに町の歴史や美味しい料理店まで教えてもらえるのだから、申し分ない。浅草以外の町でも人力車には乗れるが、同町は特に風情があっておすすめだそう。

6. F1ドライバー気分になる。
最後に選んだ体験は、池袋にあるレーシングシミュレーターのD.D.R.。F1チームが開発したバーチャルゲームで、リアルに再現した車に乗り込み臨場感とスリルを楽しめる。同施設のポイントは、「プロのレーサーも練習に来るらしく、私が行ったときにもいました。車の構造もリアルにできています。スタッフも現役のレーサーなので、レーサーならではの鍛え上げられた体もたまりません。そんなスタッフに優しく丁寧に教えてもらいながら、車も思いっきり飛ばせて快感です!」とコメントした。

イケメンを追求するなら...

おすすめのイケメンスポットを紹介してきたが、もっとイケメンを知りたいという人は『ブラブラ珍所』シリーズをチェックしよう。同シリーズは、現在もコミック誌『本当にあった笑える話』(ぶんか社/毎月30日発売)にて好評連載中。竹内とおっかけ仲間の編集M田の絆など、愉快で濃い冒険も含めながら、探偵教室やダンスレッスン、キックボクシングなどの体験が数多く掲載されてる。また、読み応えたっぷりの対談もあるので、まだ知らない世界を覗(のぞ)かせてくれることだろう。

『ブラブラ珍所』シリーズ1~3
1巻「ブラブラ珍所~イケメンに会いたくて~」
2巻「もう楽しいことしかしたくないから、イケメンに会いに行った。」
3巻「生きるために必要だから、イケメンに会いに行った。」
毎月30日発売の『本当にあった笑える話』(ぶんか社)にて連載中

竹内佐千子(sachiko takeuchi)

漫画家。おっかけ対象が男子で、恋愛対象が女子のレズビアン。自身の恋愛体験とおっかけを描いたコミックエッセイや、『2DK』『赤ちゃん本部長』(ともに講談社)などのストーリー漫画を描いている。

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テキスト/カイザー雪(Yuki Keiser)

スイスのジュネーブ国立大学文学部卒業後、奨学金プログラムで東京大学大学院に2年間留学。その後、10年間東京でヨーロッパのファッションブランドのエリアマネージャーやPRを務め、2013年に渡米。現在は、日本のインポート会社の通訳アドバイザーを務める傍ら、サンフランシスコのIT企業などの顧客に、日本文化のコンサルティングや東京のトラベルキュレーター、日本語と日本のカルチャー、フランス語の教師を務めている。

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