可能性の祭典
ー東京オリンピック・パラリンピック開催まで3年を切りました。
(競技会場や関連施設の)建設の遅れなどはあるが、全体としては順調にステップを踏んでいると思います。急がなければならないのは選手強化の部分。東京大会では金メダルランキング7位を目標に掲げています。過去の大会から考えると、(金銀銅)メダル20個以上は必要になるでしょう。
ーリオデジャネイロパラリンピックでは金メダルはゼロに終わりました。
リオの次が自国(東京)開催というプレッシャーも選手にはあったと思います。東京大会は、さらにプレッシャーがかかりますが、世界のレベルは急激に上がっています。オリンピックの記録の伸びよりも、パラリンピックの記録の伸びの方が早い傾向もあります。頑張らないといけません。
ーパラリンピックでは、競技よりも障害に注目が集まることもよくあります。ここを観てほしいなどの思いはありますか。
そんな細かいことは気にせず、観る回数を増やすのがいいと思います。要するに見慣れない部分に注目してしまうから本質が見えなくなるというだけのことです。慣れていけばもっと本質が見えるようになると思います。あとは会場に行くということ。ライブの楽しさに気づいたり、熱い思いでプレーしている人がいると感じることが重要だと思います。
ー本質とは。
「可能性」じゃないでしょうか。オリンピックが「平和の祭典」ならば、パラリンピックは「可能性の祭典」だと思います。歩けなかったり目が見えなかったりしても、そこまでできるんだという、人間の無限の可能性を示しているのがパラリンピックです。いろいろな理由で障害と向き合い、障害と共に生きる選択をした選手たちを観ることで、自分にできることは何かということにも気づけます。