スコセッシ監督のためだったら何でもやると、「スコセッシ教」を作りました
—映画『沈黙』に出演された経緯をお教え下さい。
NHKのドラマで英語の先生役を演じたのがきっかけだと思うのですが、オーディションのオファーが来ました。詳しいことを聞くとマーティン・スコセッシという最も尊敬する監督の作品ということで驚きました。役自体はオーディションを受けてすぐ決まったのですが、本作に取りかかる雰囲気がなくて……。オーディションでのスコセッシ監督との演技のセッションがあまりにも素晴らしかったので、もう1度その体験したいと思い続けていました。
—トモギ村に住む敬虔なクリスチャン、モキチをどのような思いで演じられたのでしょうか。
僕自身は決まった宗教がないので、どう役を作っていくか悩みました。なので、2つの強い思いを持って演じました。1つは、スコセッシ監督のためだったら何でもやると、「スコセッシ教」を自分のなかで作りました。2つ目は、この歳になると将来の子どもたちが心配になるわけで『野火』という映画を作ったんですけど、その子どもたちが大丈夫ですようにと真剣な祈りを込めました。