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食とアートを融合させた体験型レストランが代々木公園近くにオープン

テキスト:
Shiori Kotaki
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食とアートを融合させた体験型レストラン、ツリー バイ ネイキッド ヨヨギパーク(TREE by NAKED yoyogi park)が2017年7月28日(金)に代々木公園近くにオープンする。手がけるのは、イベントやショーなど、様々なシーンで非日常的な体験を提供しているNAKED。ここでは、レストランの仕組みや提供される料理などを紹介する。

はじめに、レストランの仕組みを簡単に説明しよう。同店は、VR(仮想現実)技術やプロジェクションマッピング、照明、音楽などを用いながら、1本の木をモチーフとした物語『Scenes of Life』に沿って空間や料理、スイーツを展開していくレストランだ。店に入ると、まず地下1階のウェイティングゾーンに通される。ここでこれから体験する世界についての説明を受けたら、いよいよ食事やスイーツと掛け合わせた2時間のアート体験がスタートする。

説明時間は物語のプロローグとなる
食事のテーマとなる「芽生え」から「一体」までが壁に取り付けられた流木の欠片に光を当てながら紹介されていく。芽が生えて、枝が増えて、花が咲いてという一連の流れを映像で見ることができるので、イメージが湧きやすい
部屋には雪見窓もある

食事は、地下1階の別の部屋で提供される。椅子に腰をかけ、何も知らないで料理を待っていると度肝を抜かれることになる。一皿目として目の前に運ばれてくるのは、なんと土壌なのだ。「芽生え」をテーマとした一皿目は、土に種を埋めるところから始まるのである。土壌とともに運ばれてきた種を早速埋めてみると、徐々に土が輝き出してきた。そして、このタイミングで渡されるVRのヘッドセットを装着してみると、土壌からグングン芽が生えてくる様子を眺めることができた。

竹筒に入った種をかき分けていくと赤ん坊の姿が。手に映すと分かりやすい

もちろん、この土壌をそのまま食べるわけではない。VRの映像に感動しているうちに、テーブルには土から芽が生えた様子を表現した前菜が運ばれてきている。 食材は、ツブガイや大葉、キュウリなど。土を表現した部分もすべて食べられる食材を使用している。

「芽生え」をテーマにした前菜

料理は、物語に沿いながら「芽生え」「成長」「拡張」「幻想」「一体」をそれぞれテーマとした5品が提供される。監修は、初台にあるブルックリンスタイルのレストランカフェ、ホフ(HOFF)。料理によって、テーブルや壁に映し出される映像も変化していくので、アートに包まれながら食事を楽しむことができる。下の写真は、「成長」をテーマにした前菜。ウニやイクラ、キャビアなどを使用している。皿が乗せられた壺(つぼ)の中にはミニプロジェクターが入っており、食べ進めていくと中から光が出てくる。食事の際はガラスのレンゲを用いるため、光が綺麗に反射するのも美しい。

「成長」をテーマにした前菜

「拡張」をテーマとした魚料理は、躍動感ある映像が印象的。食事中は、魚が泳いでいる映像がテーブルの上や床にずっと映し出されるので、まるで海の中で食事をしているような感覚に浸ることができる。ユリ根のソースも魚の群れの流れに沿って添えられている。

「拡張」をテーマとした魚料理

「幻想」をテーマとした料理では、煙の演出を楽しめる。クロッシュがあけられると中から煙がふわっと出てくる。テーブルに映し出されるインスタレーションのほか、ブナの木のチップを使ったスモークの香りも演出に貢献している。

「幻想」をテーマとした料理

「一体」をテーマとした最後の肉料理を食べたら物語はエピローグへ。2階でユーゴ&ヴィクトール(HUGO&VICTOR)とコラボレーションしたスイーツを味わえば完結だ。スイーツは、フィナンシェやチョコレート、レモンのソルベ、ムースなどが組み合わせられたもので、3段の重のような形で提供される。今回は残念ながら写真の撮影が許されなかったが、最後まで大満足の内容だった。オープン前ということもあり体験できなかった部分もいくつかあったが、プロローグからの一連の流れを体験して強く感じたのは、自分自身がアートや物語の中に入り込めるということの楽しさだ。非現実的な空間に飛び込んで食事を楽しみたいという人は、ぜひ一度足を運んでみてほしい。店は完全予約制で、料理はスイーツを含めた6皿のディナーコース(16,200円)のみ。1日2回の入れ替え制で、1回につき8人限定だ。予約は、公式サイトで受け付けている。

ツリー バイ ネイキッド ヨヨギパークの詳しい情報はこちら 

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