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タイムアウト東京マガジンにて連載中のローカルレジェンド。この連載では、新宿の伝説の新聞配達員「新宿タイガー」、人気のファッションブロガー「Mappy」、方南町のヒーロー「ベビーカーおろすんジャー」など東京の街にいるレジェンドたちを紹介している。
今回は、東京で初めてヲタ芸クラスを開いたダンサーTAKAHIROに話を聞いた。
TAKAHIRO(上野隆博)は、24才の時にマンハッタンのハーレムにある劇場アポロシアターで行われている『アマチュアナイト』に出場するために東京からニューヨークへと旅立った。『アマチュアナイト』は、アマチュアの歌手やダンサーが出演するプロへの登竜門とされる大会で、当時、正式なダンスのレッスンを受けたこともなく、英語もほとんど話せなかったTAKAHIROだが、観客の拍手で優勝が決まるこの大会でマイケル・ジャクソンの記録を上回る、9大会連続優勝を果たす。
彼の人生はこれを機に大きく変わり、 マドンナのワールドツアー『Sticky & Sweet Tour』で専属ダンサーを務めるなど、世界的に活動を広げるようになる。そして、2011年の東日本大震災の後、TAKAHIROは日本に戻ることを決断。「家族が恋しくなりました、そして自分が成長した姿を日本に見せる時だと思ったのです」と当時を振り返る。
TAKAHIROは現在、ダンサー、振付師として活躍する傍ら TOPFIELD DANCE CENTER(トップフィールドダンスセンター)を経営している。このダンススクールでは、ヒップホップ、ジャズ、ハウス、バレエから、ヲタ芸まで習うことができる。
テンポの早いダンススタイルが特徴のヲタ芸は、アイドルやアニメ、ボーカロイドから発生したもので、激しい腕の動きや色とりどりのサイリウムを使用するのが特徴的なダンスだ。「ヲタ芸は世界のダンスの現象になると思っています」とTAKAHIROは語る。 レディー・ガガがヲタ芸にインスパイアされて作ったミュージックビデオを見れば、このダンススタイルが大きなブームになると信じざるを得ないだろう。
タイムアウト東京マガジンNo.7より
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