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ローカルレジェンド#16 特殊メイク・特殊造形アーティスト百武朋

Mari Hiratsuka
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Mari Hiratsuka
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タイムアウト東京マガジンにて連載中のローカルレジェンド企画。連載では、コーヒーレジェンド関口一郎や、夜な夜な都内をさまようバー Twillo(トワイロ)のオーナーなど東京で活躍する人物を紹介している。今回は、特殊メイク、特殊造形アーティストの百武朋(ひゃくたけとも)に話を聞いた。

タイムアウト東京編集部は阿佐ヶ谷にあるアトリエを訪れ、百武がこの世界に足を踏み入れたきっかけや仕事への情熱を尋ねた。アトリエには、ミシェルゴンドリー監督の『TOKYO! インテリア・デザイン』や、堤幸彦監督の『20世紀少年』、『伽倻子VS貞子』で使われたマスクや造形物が飾られており、映画ファンには夢のような空間である。

百武は映画の世界に魔法をかける魔術師だ。百武が造形物に興味を持ったのは、小学生のときに観た『ゴジラ』や『ウルトラマン』がきっかけ。当時、日本のフィギュア産業があまり発展していなかったため、そのころから怪獣を手作りするようになったそうだ。アトリエに置かれた作品は完成度が高く才能がうかがえた。

「特殊メイクの仕事は現場で学ぶことがほとんど」と百武は話す。高校卒業後に、造形や特殊メイクについて学ぶため専門学校へ。在学中には、映画『ゴースト・バスターズ』などハリウッド映画の特殊メイクに携わってきたスクリーミング・マッド・ジョージこと谷譲治らに師事し、大御所たちのアシスタントとして現場での経験を積んでいった。卒業後、アシスタントや様々な仕事をこなしていた百武に転機が訪れることになる。2004年に公開された映画『CASSHERN』のキャラクターデザインと特殊メイク、造形を自らのチームですべて任されることになったのだ。

造形やメイクの技術を生かせる仕事はすべて楽しんでいます」。映画『CASSHERN』をへて独立した百武は、映画以外にもミュージックビデオやCM、お化け屋敷など様々な仕事に取り組んでいる。今年から来年にかけても、現在上映中の寺山修司の映画『あゝ、荒野』や、2018年には山下敦弘が監督した映画『ハード・コア』など百武が参加した作品が続々と上映される。劇場で百武の技術を眺めてほしい。

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