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パンケーキからポップコーンまで行列店のオープンが後を絶たない表参道エリアに、カップケーキブームの火付け役であるマグノリアベーカリーのアジア初となる店舗が2014年6月16日にオープン。プレス向けの内覧会に行ってきた。
マグノリアベーカリーは、1996年ウエストヴィレッジでパンをメインとした店としてスタート。その後、カラフルなビジュアルの『バタークリーム フロステッド カップケーキ』が人気を呼び、『セックス アンド ザ シティ』に登場したことをきっかけに、瞬く間にニューヨークを代表するスイーツとなった。
世界的な人気を得た現在も、品質へのこだわりは変わらず、カップケーキ、ケーキ、バー菓子、ブラウニー、バナナプディングなどのメニューすべてを店舗で焼き上げている。
店舗が入るのは、GYREの地下1階。行列店カフェカイラのすぐ隣という大胆な立地。カップケーキ同様、パステルを基調としたヴィンテージライクなインテリアの店内にはオープンキッチンも設けられ、ケーキにバタークリームを盛りつけるアイシング作業を見ることもできる。
渦巻き上のクリームは、しぼりを使用せずへらでテンポよく形作られる。余白を残さず土台の生地が見えなくなるほどたっぷりのせるのが、ニューヨーク流だ。
メニューに使用する素材はすべて日本で調達しているが、味は日本人向けに甘さを抑えたりはせず、オリジナルと同じ。
看板メニューの『CLASSICS』は、『バニラカップケーキ w/ チョコレートバタークリーム』、『チョコレートカップケーキ w/バニラバタークリーム』といった具合に、生地とクリームを好きな組み合わせで楽しめる。バタークリームはなかなかの甘さだが、空気をたっぷり含みホイップされているので、軽い食感。ケーキはしっとりとしていて、サイズこそ小ぶりだがかなりの食べ応えだ。チョコレートケーキは、生地のなかでチョコがとけ、ほんのりとろっとした食感。バニラよりもビターなので、男性にもおすすめだ。
カップケーキばかりに注目が集まりがちだが、他のメニューも見逃せない。『バナナプディング』(10oz 680円/13 oz 880円)は、クリーミーなたっぷりカスタードとフレッシュバナナ、バニラウエハースを重ね合わせ冷すことで、ウエハースがスポンジのようにしっとりとした舌触りになり、さりげないアクセントになっている。フレッシュバナナが入ることでくどくならず、いくらでも食べられそう。
『キーライムチーズケーキ』(880円)は、グラハムクラッカーのクラストに、ふんわり仕上げられたチーズケーキがのる。ライムの香りが爽やかな一品。
オーナーのスティーブ・アブラムスは、挨拶で、カップケーキだけでなく、昔懐かしい店の内装、店員のパフォーマンスなど、五感で楽しんでほしいと語った。また、当面は難しいが、将来的には、日本オリジナルメニューや、ニューヨークの店舗同様、記念日などのオーダーメイドケーキの受注も受けたいと考えているという。
行列に並ぶのは面倒だが、テーマパークのアトラクションと割り切って、一度味わう価値はあるだろう。