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ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモは2017年9月6日、「きれいに使おうキャンペーン」と呼ばれる新しい試みを発表し、地下鉄の線路にゴミを捨てた場合の罰金を50ドルから100ドルに引き上げた。昨年にニューヨークの地下鉄で起こった火災は700件以上にも及ぶ。ほぼ全てが線路上に投げ捨てられたゴミが原因だ。線路火災は、地下鉄の列車遅延の主因の一つであり、ニューヨーク州都市交通局(MTA)はポイ捨てする市民に責任をとってもらいたいと考えているようだ。
また、(いかにも役所仕事らしい)公共広告動画(上)も製作し、乗客にゴミを適切に捨てるよう呼びかけた。積み重なったゴミで排水管が詰まり、線路上に水がたまることで、線路のプレートや枕木の劣化が早まることも指摘している。
クオモは「ゴミのポイ捨ては違法であるだけでなく、危険であり、何十万件もの列車遅延を引き起こす原因になっています。結果、何百万人ものニューヨーク市民が迷惑を被っています」と述べている。「このキャンペーンによって、ゴミのポイ捨てによる列車遅延が根絶されて地下鉄の信頼性が向上し、MTAはニューヨーク市民にふさわしいサービスを提供できるようになるでしょう」。
クオモとMTA会長のジョー・ルホタは7月、地下鉄に関する問題を解決するための新たな緊急計画を発表。ポイ捨てを取り締まり、線路火災の減少に取り組むことを約束した。罰金額の引き上げ以外に、どのようにポイ捨て問題と戦うのかは明らかではない(まずはゴミ箱の設置数を増やすのがいいのではないか)。
地下鉄の線路にゴミを捨てたくなったら、ポイ捨てにより何千人ものニューヨーク市民の日々を台無しにしてしまうかもしれないということを思い出してほしい。にもかかわらず線路にゴミを捨てるとしたら、あなたは満員の地下鉄でバックパックを背負うような人よりも空気の読めない、ひどい人間だということだ。