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WIRED HOTEL ASAKUSAがオープン。ポートランドのクリエイティブチームとのコラボも

テキスト:
Yukako Izumi
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東京のホテル事情が騒がしくなっている。元々老舗、外資系の高級ホテルが充実している東京の宿泊施設だが、訪日外国人の急増からチェーンのホテルが増え、その一方で、近年ではローカルに根をはるようなホステルが、Nui.を筆頭に増え続けている。宿泊関係のニュースにはいとまがない東京だが、海外の都市に見られるような、個性的でオーナーの意向が反映され、かつローカルに根ざしているようなホテルはまだまだない印象であった。しかし、2017年4月1日(土)にオープンしたWIRED HOTEL ASAKUSAを見学し、その先陣を切っていくホテルであると感じられた。 

全体のブランディングやデザインに関しては、カフェ・カンパニーのデザインチームとACE HOTEL(エースホテル)を手がけているポートランドにあるクリエイティブチーム、OMFGCOとコラボレーション。東京を訪れていたOMFGCOのジェレミー・ペリー(Jeremy Pelley)とダニエル・ヒギンス(Danielle Higgins)に話を聞いた。クリエイティブディレクターで共同創業者のジェレミーは、「カフェ・カンパニーから依頼されたのは、コミュニティに注力したホテルにしたいということ。9割ほどの作業はもうカフェ・カンパニーによってされていたので、私たちは、浅草、そしてWIRED HOTELのストーリーをインターナショナルなオーディエンスに伝えるため、『WABI SABI MODERN』というコンセプトを提案したんだ」と話した。浅草とポートランドとの共通点としては、職人の手でつくることを挙げた。「ゲストにとってのユニークエクスペリエンスとして、職人たちの作ったプロダクトを部屋に置き、一部のアイテムを購入できるようにもしている」。

内装は、デザイナーが一切の妥協を許さなかったというのがうなづける仕上がり。その真髄を味わいたければ、最上階のペントハウス、1001号室へ。入った瞬間は浅草なのにまるでニューヨークにでもいるかのような洒落たペントハウスだが、窓からは浅草花やしきが見え、細部はローカルにこだわる。レザー小物は台東区にあるTokyo L(革製品を扱う企業とデザイナーがコラボレーションしたチーム)のものだったり、ドライヤーバッグがデザイナーの岡野弥生による新吉原のものだったり、壁がWajueの和紙だったり……。同じように広いスペースなのは、507号室4人が泊まれる客室。こちらはバルコニー付きだ。いずれも時期によるが15万円ほど。連泊や出張に使える額ではないだろうが、シングルルームは1万円ほどからある。バスルームはビジネスホテルとあまり変わらないが、内装は同じようにこだわっている。また、ドミトリーが5部屋あり、ほかの客室と同じようにスウェーデン発の最高級ベッド『DUXIANA』を導入しており、これは世界的にもドミトリーでは初めてのことだとか。ドミトリーは5,000円前後。

1階はカフェ&バー、ZAKBARAN。コミュニティというコンセプトにふさわしく、宿泊客以外にもオープンで、またアンバサダーと呼ぶ東京や浅草に暮らし個性的なスポットをよく知る様々な国籍の人たちによるイベントが開催される。

これから東京で、小~中規模の個性派ホテルは増えていくだろうが、その先がけとなるに違いないと感じられた。

WIRED HOTEL ASAKUSAの詳しい情報はこちら

シングルルーム

レコードがある部屋も

ドミトリー  

507号室

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