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THE GUINGUETTE by MOJA
値段:¥¥¥
音量:★★★
照度:★★
出会い:★★★
この一杯:メーカーズマーク オレンジソーダ
※プレイリストは記事下部
定番スポットや老舗バー、注目の新店まで、魅力的なミュージックスポットを、店主、スタッフ、常連客がセレクトしたミュージックプレイリストとともに紹介する連載企画『TOKYO MUSIC BOX』。
第18回に紹介するのは、渋谷宮益坂の上、ハイレベルなカフェが立ち並ぶ美竹通り沿いの一軒、THE GUINGUETTE by MOJA。人気のダイナーMOJA in the Houseの地下階にある同店は、内装やメニュー、ライブイベントにいたるまで徹底したコンセプトを貫いており、普通のライブバーやDJバーでは味わえないエンターテインメント空間を楽しむことができる。
フレンチポップスのアンニュイなメロディーが聴こえてきそうな華やかな内装は、「禁酒法時代のアメリカにあったフレンチビアホール」がコンセプト。照明やステージ、バーカウンターはもちろんだが、壁や通路に配されている飾り物など、店内の細かな部分を見て回るだけでも楽しい。
不思議の国にでも繋がっていそうなこの扉の向こうは、宴会予約も可能な大部屋。イベント時はVIPルームとして使われる
同店は週末の夜を中心にライブイベントを開催している。マンスリーまたは隔月で行われているレギュラーイベントもあり、ニューオーリンズテイストなファンクセッションや、ジプシーやカントリー、ブルースなどをテーマにしたライブ、はたまたバーレスクダンサーをフィーチャーしたイベントなど、音楽を聴きながらシネマティックな気分に浸ることができる。バーレスクダンスを見ながらバーボンを傾ける……となれば、多少の正装もしてみたい。たまにはちょっと粋で気張った音楽の楽しみ方をしてみるのも新鮮かもしれない。
店の雰囲気と見事にマッチするのがこの『メーカーズマーク オレンジソーダ』。ハイボールにレモンでは、キマらない
取材時には、三浦拓也(depapepe)やアントン(BlackBottomBrassBand)らによるファンクセッションが行われていたのだが、後半にはトロンボーンプレイヤーやボーカリスト、ラッパーが乱入して白熱のジャムを展開。どこからともなく現れて飛び入りで参加した彼らは、実は全員この店のスタッフだという。ニューヨークならまだしも日本ではなかなか見かけない光景だが、ほとんどのスタッフが楽器や歌などの一芸を持っているため、こうしたことも日常茶飯事だ。
店長を務める臼井俊輔も、Shadeの名で1MCのスタイルからバンドスタイル、フリースタイルセッションまで、幅広い形態で活躍するラッパーなのだが、同店が作成するプレイリストは彼を中心にほかのスタッフも交え、THE GUINGUETTE by MOJAのルーツとなる曲をセレクトする。
第1弾の10曲がこちら。いきなりヴィンテージ感全開の1曲目、ハバナのマンボアレンジャーでピアニストのレネ・トゥーゼ率いるRene Touzet and His Orchestra『La Bella Cubana』のラテンな幕開けの後は、アーマッド・ジャマルやハワード・ロバーツ、ハービー・マン&ビル・エヴァンス、ロニー・フォスターと50〜60年代のアメリカンジャズが続く。後半のミニー・リパートン以降はソウル/ファンクのクラシックスを並べるあたりも、『アポロシアター』と銘打ったレギュラーイベントを行っている同店らしい。ラストを飾るBLU-SWINGのクラブジャズナンバーは店長臼井がラップで参加してる1曲だ。
※プレイリストリンク 先:KKBOX
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[ プレイリスト]