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Beat Cafe
値段:¥¥
音量:★★★★
照度:★★★
出会い:★★★
ポイント:海外のバーのような雰囲気
テキスト:高岡謙太郎
※プレイリストは記事下部
定番スポットや老舗バー、注目の新店まで、魅力的なミュージックスポットを、店主、スタッフ、常連客がセレクトしたミュージックプレイリストとともに紹介する連載企画『TOKYO MUSIC BOX』。
第15回は、渋谷道玄坂のBeat Cafe。ここは外国人が集うバーというより、欧米のパーティー的なコミュニケーションに慣れた人が集まる店、と言ったほうがわかりやすいかもしれない。店内BGMの選曲を担当するKatomanいわく、「海外の人達は自分たちの気にいった事や場所などを気軽にシェアする気質があるかなと。あと、海外の若い人は、音楽に対する自発性が豊かなのでいろいろ知っているんですよね」とのこと。
同店の入口には看板がない。手作り感溢れる店内には、片隅にはライブイベントのフライヤーが散見され、軽くダンスできるスペースもある。奥の部屋の壁には、アーティストたちのサインが大量に記されており、風格が漂う。
ここの場作りに重要なのは、時代のトレンドに敏感なBGM。「こういう感じの店は、東京にはあまりないかな。もちろん音楽好きが集まるし、ファッション好き、アート好き、お酒好きとかいろいろな人たちが来てくれます。かける音楽はイベント以外の時はコンピューターに入れてる音楽アーカイブの中から選曲してますが、大まかなプレイリストの中から今いい感じの音楽をかけてます」。
同店オーナーのGenshoは、現役ミュージシャン。プレ渋谷系バンドのブルートニックや、THE THRILL、ホフ・ディラン、バリアゲイツといったバンドのドラマーとしても知られる。Katomanは元々、90年代初頭からラジオ(Tokyo FM)、ディストリビューター(POPBIZ)、そしてレコードショップ(新宿ナットレコード)のスタッフを経て、現在は自身のインディペンデントレーベル、DOTLINECIRCLEを運営している。今までにBATTLES、THE ALBUM LEAF、No Age、Minus The Bear、にせんねんもんだい、ZZZ'sなど洋邦問わずミュージシャンのブッキング、マネジメントを行ってきている。スティーブ・アオキのレーベルDIMMAKの日本支部として動いてた時もある。GenshoとKatoman、カウンターに立つふたりの繋がりもあって、同店にはアーティストたちもよく訪れるという。
この店はGenshoが、2006年6月から始めた。イベントのブッキングを手伝うつもりだったKatomanは、いつのまにか店で働いていたという。当時、宇田川町にあった小さなバーは、4年前にライブハウスの多い円山町に移転した。取材時、店内で行われるパーティーの準備に来ていた若い帰国子女風の女性いわく「簡単に集いやすい場所。あそこに行けば誰かに会える」という。この感覚に惹かれる人は、ぜひ店の扉を開けてみてほしい。
そんな、Beat Cafeによる初回のプレイリストのテーマは「Monday Cheesewave」。Kato-manの選曲によるジャンルをまたいだスタイリッシュな10曲。先日逝去したデヴィット・ボウイから始まり、ポール・マッカートニー、細野晴臣、トーキング・ヘッズなどの巨匠たちの名曲から、マドンナやグレイス・ジョーンズの定番もあり、クールな選曲と曲順を楽しんでもらいたい。テーマのタイトルになっている「Monday Cheesewave」は、同店で毎月第2、第3金曜日二行われている『Cheesewave Church』にちなむ。Katomanが作り出したビートカフェ発のジャンル「CHEESEWAVE」。同イベントでは「CHEESEWAVE」クルーが7インチアナログオンリーでポピュラーな80’sポップをかけている。
※プレイリストリンク 先:KKBOX
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[ プレイリスト]