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「ブルックリンのような雰囲気の……」という常套句も聞き飽きてきたが、イープラスが2015年7月15日(水)にオープンしたライブカフェ、LIVING ROOM CAFE by eplusは、内装のちょっとした雰囲気などではなく、ニューヨーク的なスケール感と営業スタイルで我々を圧倒してくれる期待の新店だ。
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道玄坂のTHE PRIME SHIBUYAビルの5階全フロアを使う同店は、床面積が1200㎡、座席数は300席とかなりの広さ。
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敷地は想像以上に広く、探検気分だ
そして、同店の最大の魅力は、毎晩行われるミュージシャンによるムーディーな生ライブ。平日であればミュージックチャージはたったの300円。出演したアーティストには、チャージに加えて、バー、テラスルーム、テラスの観客から預かるチップが全額渡されるという。同店のこのシステムは、ノルマや動員など、通常、ライブ活動を行うためにはミュージシャンが様々な負担を負わなければならないことが多い日本で、新しい音楽活動のあり方を提示するものだ。
「LIVING ROOM CAFE」のその名が表す通り、同店のフロアは「アーティストが友人を自身の邸宅に招きもてなす」ことをイメージして、「リビング」「ダイニング」「パティオ」「メインバー」「テラス/テラスルーム」と、フロアの雰囲気ごとに区分けされている。
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エントランスはブロードウェイの劇場のような華やかさ
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アンティークレザーのソファと暖炉を設えたラグジュアリーな「リビング」
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約10mの大型テーブルで一人客でも気楽に過ごせる「ダイニング」。カウンター席には電源のコンセントも完備している。カウンター奥の大型キッチンからは、活気がひしひしと伝わってくる
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ライブステージを正面から楽しめる「パティオ」。後方にはソファー席も。音響設備は、常設店舗日本初となるマーティンオーディオ社のスピーカーマネジメントシステムを導入している
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アート企画展示のメインスペースである「メインバー」は、リゾートホテルのバーのようなゴージャスさ。ここだけでひとつの店のようだ
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店内を彩るアート作品は定期的に入れ替えられ、購入も可能
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道玄坂を見下ろせる「テラス/テラスルーム」は、プールサイドのようなオープンな雰囲気。ここでは喫煙も可能だ
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フードのメニューもかなりの充実ぶりだ。スナックのチーズは7種類が常備され、『フレンチフライ』(600円)はポテトの種類(男爵いも、メークイン、新じゃが)、カットの種類(ワイルドカット、ストレートカット、シューストリングカット)を選択可能で、さらにはソースは6種セット(タルタルソース、チェダーチーズソース、フレッシュバジルソース、トマトソース、スイートチリソース、ソルト)で提供される。
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『フレンチフライ』のソースをつけても美味しい『特製あげパン』(400円)
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ランチでも人気の『ステーキサンド』(1,400円)。ジューシーなビーフがたっぷり入っており、お得感のある1品
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スペシャルサーバーで舌触りの良いきめ細やかな泡を作りだす『樽出しアイスコーヒー』(700円)は、 生チョコレートとのマリアージュも楽しめる
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アルコールはビール、ワイン、カクテル、ウィスキー、バーボン、焼酎、日本酒などを各種揃えている。ビールは、クラフトビールの草分けであり、無二の味わいを醸す「スチームビール」で有名なアンカービールを各種取り揃えている。
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この日、ステージで行われていたのは、Kai Petite(Gt/Vo)と、ハーモニカプレイヤーNatsukiによるデュオの演奏。ベース弦を張ったアコースティックギターを操るKaiと、多彩な音色を響かせるNatsukiは、ボブ・ディランなどのスタンダードナンバーからオリジナルソングまでをあうんの呼吸で披露。生演奏ならではのロマンティックな空気が店内に満ちる様は、贅沢の一言。この日は19時00分~22時00分の間に、1セット20分の演奏を3セット披露した。
先ほども述べたように、チャージは300円。フードの価格は600円〜2,000円程度と手頃で、この価格帯で生演奏を観ながら食やアルコールが楽しめる場所は、都内ではかなり貴重だ。なお、週末はチャージ制ではなくチケット購入制のイベントが入ることが多いとのことで、その点は注意したい。
インターネット環境が普及したことでフィジカルな音楽体験の重要さが再確認されている今、同店のような業態はより価値あるものとなりそうだ。