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究極の隠れ家、アマンのカフェが大手町に

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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Originally posted May 22 2015

プライベートな邸宅で安らいでいるような、贅沢で親密な時間を提供するリゾートホテルで、世界中に熱狂的なフリークを生み出しているアマン。2014年の暮れには日本へ初上陸、それも初の都市型ホテルとして東京の大手町という都心への進出とあって、大きな反響を巻き起こした。そんなアマン東京が、2015年6月1日に満を持してカフェ「ザ・カフェ by アマン」をオープンさせる。

ホテルの客室は、大手町タワーの33階から38階の高層階に位置するが、カフェは同ビルの1階にあり、宿泊客でなくとも入りやすくなっている。やや縦長の店内の、入り口側を除く3方の大きな窓からは、都心とはとても思えない豊かな緑の景色が見渡せる。

25席ほど用意されているテラス席、もはやピクニック気分

洗練されたキッチンの奥にも緑が

これらカフェを包み込むように生い茂る木々は、町中に不自然に現れる画一的な植樹とはまったく異なる空気を纏っている。「大手町の森」と呼ばれる同地域は、再開発に際して掲げられた「都市を再生しながら自然を再生する」というコンセプトの通り、本来この地に存在した植生の調査を踏まえ、約10年越しの壮大なプロジェクトで、3年間千葉で育てた木々を植林している。木々や草花の種類も、高さや年齢、生え方の密度までがばらばらで、より野生の森林に近い景観を生みだしている。単に緑に溢れているというのではなく、自然の森の中でくつろいでいるような充足感を与えるのだ。これは、土地の環境や伝統を尊ぶアマンの姿勢とも静かに呼応している。

アマンが大切にする、この精神はカフェの独創的な料理にも息づいている。フレンチとイタリアンで手腕をふるったシェフ相馬宏行が提示してみせるのは、カジュアルなスタイルにもしっかりと日本の旬を潜ませる、取り合わせの妙だ。この日ふるまわれたパテドカンパーニュには、ピスタチオのクランブルとともにマリネされたツルムラサキが添えられていた。そのほか、レンコンのピクルスを付け合わせに用いた『カンパチのテリーヌ』(1,808円)や、ツナではなくマグロのたたきを使用した『サラダニソワーズ』(1,808円)など、日本人に馴染みの深い魚とも新しい味覚での再会を約束する。

『カンパチのテリーヌ』は、ビーツで着けられた赤が目にも鮮やか

こちらのカウンターテーブルは普段はカウンター席として使われ、調理風景やシェフとの会話も楽しめる

ドリンクが付いたランチセットは1,808円から提供されており、ラグジュアリーホテルのカフェとしてはコストパフォーマンスも申し分ない。夜にはライトアップされた森を眺めながら、豊富なラインナップのワインで乾杯するのも心地よいだろう。特にこれからの季節、テラス席の穏やかな光と葉を揺らす爽やかな夜風は、アマンの名にふさわしい最高に贅沢な時間を演出してくれるに違いない。

『ヴーヴ クリコ イエローラベル』がグラスで注文できるのも嬉しい

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