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松岡修造とパラリンピアンが白熱トーク。「WHO I AMフォーラム with OPEN TOKYO」開催

テキスト:
Hiroyuki Sumi
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「アスリートがひらく1000日後のTOKYO、そして未来へ」がテーマのイベント『金メダリストが語る!WHO I AMフォーラム with OPEN TOKYO』(WOWOW、日本経済新聞社オリンピック・パラリンピック推進室主催、タイムアウト東京特別協力)が10月27日、都内で開催された。トークセッション『OPEN TOKYO Talk』では、登壇した元プロテニス選手の松岡修造や、パラリンピック車いすテニス金メダリストの国枝慎吾、同陸上金メダリストマールー・ファン・ラインらが、東京大会への思いや意気込みなどを語り合った。

イベントは、東京パラリンピックなどでの活躍が期待される世界のトップアスリートに密着取材した、WOWOWのドキュメンタリーシリーズ『WHO I AMーこれが自分だ!という輝きー』シーズン2のスタートを記念し、開かれた。

松岡がナビゲーターを務めた『OPEN TOKYO Talk』では、国枝とマールー、元オリンピアンの朝原宣治の3人が登壇。シーズン1に登場したマールーは、朝原に強さの秘訣を質問されると、「たくさん学び、どうやったら速くなれるのかを考え、目標を定めてタイムを縮めてきた。競技にかかわらず、自分は速く走ることが好き」と笑顔で答えた。周囲の支えについて話が及ぶと、「家族は大きなサポートをしてくれているし、ボーイフレンドもとても親切にしてくれている。自分がナーバスになっていても心をほぐしてくれる、必要不可欠な存在」と感謝を口にした。

自身のキャリアや周囲の支えについて話すマールー・ファン・ライン

松岡が、障がいを乗り越えてトップアスリートに上り詰めた2人のメンタリティを称えると、国枝が「僕は9歳で脊髄腫瘍になった。一度死んでしまったようなものだから、何も怖くない。何でもチャレンジしてやろうと思った」と心境を明かす一方で、マールーは「私は生まれながら障がいがあったのでどん底に落ちるような思いは味わっていないけれど、勝ち負けを繰り返す中でメンタルが強くなった。トレーニング施設に行くにも遠回りしないといけなかったりするので、メンタルが強くなければいけない」と語った。

東京大会での金メダル獲得を公言している国枝は、松岡から若手の台頭や肘の故障などの不安要素はないか問われると、「周りの選手が強くなっても、僕も強くなればいい」ときっぱり。「フォームを直したり、車いすを改良したりしている。この調子で行けば、2020年の金メダリストは僕だろうなと思う」と言い切ると、マールーも「自分がまだできると感じるなら、やらない理由はない。しかも自国開催なのだから」とエールを送った。

東京大会での金メダル獲得をきっぱりと宣言した国枝

マールーがリオとロンドンの両大会の観客の熱狂を振り返ると、松岡は「日本人は静かな国民性で、どう感情を表現すればいいか分からない」と東京大会を少し心配。マールーは「手を叩いたり、感じたことをそのまま表せばいい。静かな文化だろうと、レースを見に来れば、会場との一体感を感じられる。約束する」と来場を呼びかけた。松岡が「特にロンドン大会は大成功と言われた。正直、東京はまだ観客と選手が1つになれていないと思う」と口にすると、国枝は「興味を持つところから始まる」と強調。朝原も「メディアや教育などを通して、選手と競技についてもっと知ることができると良い」と話した。

トークセッションの最後では、松岡が、強くなるために大切にしていることを両者に聞いた。長年に渡り日本のパラスポーツ界をけん引してきた国枝は「強さも弱さもあるのが人間。弱さを受け止め、どう強さに変えるか考えるのが大切。心もテニスも一緒」と、自身の経験を基に力説。対照的にマールーは、「私はとにかくストレートに進む。弱さは気にせず流してしまう」と持論を展開。弾けるような明るさに圧倒された松岡は「敵だったら嫌。強い」と漏らし、会場の笑いを誘っていた。

同番組は、東京大会の2020年まで放映される予定。シーズン2では、リオ大会車いすフェンシング金メダリストのベアトリーチェ・ヴィオ(イタリア)や、ウィルチェアーラグビー2大会連続金メダリストのライリー・バット(オーストラリア)ら8選手を取り上げる。

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