劇団☆新感線『バサラオ』
画像提供:劇団☆新感線『バサラオ』
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東京、8月に観るべきミュージカル&舞台5選

RENTや劇団☆新感線最新作、暗闇の中繰り広げられる抱腹絶倒コメディーなど

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2024年8月も東京では、心踊るミュージカルや舞台が続々と上演される。ここでは、中でも注目の作品を5つ紹介しよう。

「劇団☆新感線」に生田斗真が帰ってくる。 生田斗真生誕39年を祝し、劇団☆新感線の最新作いのうえ歌舞伎『バサラオ』にカムバックするほか、佐々木蔵之介主演の『破門フェデリコ』が行われる。また、伝説のブロードウェイミュージカル『RENT』を日米合同キャストで上演されるなど注目作ばかりだ。

人気作品は、チケットがすぐに完売することも多い。気になったら早めにチェックしてみてほしい。

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若き天才詐欺師 vs FBI捜査官の逃走劇。「うそのような本当の話」がミュージカルでよみがえる。

主演の2人は、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、監督はスティーヴン・スピルバーグという豪華な顔合わせでヒットした、ハリウッド映画をミュージカル化した。

2011年にブロードウェイに進出し、トニー賞でノーバート・レオ・バッツが主演男優賞を受賞、ミュージカル作品賞をはじめ計3部門にノミネートされ、好評を博した。

日本では2022年、上田一豪の演出、Snow Manのリーダー岩本照が主演でヒットしたのも記憶に新しいが、この夏、待望の再演となる。

華やかながらも切なさの残る世界観とスタイリッシュなダンス、心に残るナンバーで人気を博した作品が復活する。

20世紀最大の詐欺師フランク・ジュニア(岩本照)が21歳までに稼いだ金額は250万ドル。26カ国の警察から追われる身となる。FBI捜査官をかわして逃走するフランクだが……。

天才詐欺師を追うFBI捜査官・ハンラティ役に吉田栄作、ヒロインのブレンダ役には、新たに元宝塚歌劇団花組トップ娘役・仙名彩世が名を連ねる。

岩本は、「うそのような本当の話をたくさんの皆さまに“うそなく』届けたい」とコメントを寄せ、新たな役作りに意欲を見せている。

岩本が言う「観終わった瞬間から人生が鮮やかになるような作品」にこの夏、浸ってみたい。

8月19日 (月)〜 9月8日 (日)
東京国際フォーラム ホールC

美しさを武器に天下取りをもくろむ。「劇団☆新感線」に生田斗真が帰ってくる。

劇団☆新感線の興行44周年となるこの夏、最新作いのうえ歌舞伎『バサラオ』で、ダークスペクタクルに挑む。生田の生誕39年を記念したサンキュー公演であり、エンターテインメントの殿堂「明治座」への初進出作品となる。

物語の舞台は、幕府と帝が相争う、混乱そして裏切りの時代。幕府の密偵を足抜けし、逃亡していたカイリは、 麗しき顔で女たちを従えたヒュウガが催す「バサラ」の宴に出くわす。

ヒュウガに惹(ひ)かれて家を出た女たちを連れ戻そうとするが、 女たちは喜々として役人に斬りかかり、散っていく。たどり着くのは地獄か、それとも極楽か?  「バサラ」の宴が今、幕を開ける……。

ヒュウガ役に挑む生田は、17歳で劇団☆新感線に初めて参加し、今作で5作目だ。これまでにないクールで「ワルイ」男を演じる。「今回は極悪非道な役。こんなに爽やかな私に、果たしてそんな役が務まるのが心配」と心境を語る。

ヒュウガとバディを組む謎の男・カイリを演じるのは、生田の盟友、中村倫也である。プライベートでも親交が深い2人の息の合った競演、「T(斗真)T(倫也)コンビ」に期待が高まる。

劇団☆新感線の「看板俳優」こと古田新太は、生田・中村と対峙(たいじ)するゴノミカドを演じる。

歌って踊って体にムチ打ちながらのアクション、ショーアップ。出演者一丸となった大暴れの舞台を満喫したい。

8月12日(月・祝)~9月26日(木)
明治座

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佐々木蔵之介が全世界をも敵に回して、前人未到の偉業を成し遂げたクレイジーかつジーニアスな皇帝・フェデリコの破天荒な人生を演じる。

人類史上最も長く続いたキリスト教とイスラムの戦争を一滴の血も流さず「クイズと文通」で終わらせたリーダー、フェデリコ。ローマ教皇から最大の罪である「破門」を3度言い渡されながら、たった一人で時代の門を破る。過労死したといわれている皇帝の真実に迫り、真のリーダーとは何かを問う。

フェデリコの息子でドイツ王のハインリヒは、父とは正反対の道に進み、老獪(ろうかい)なローマ教皇・グレゴリウスと結託。父に反旗(はんき)を翻し、皇帝の座を奪い取ろうとする。

皇帝フェデリコを佐々木、息子のドイツ王ハインリヒを上田竜也が演じる。脚本は、ドキュメンタリー番組のディレクターでもある阿部修英、演出は「劇団桟敷童子」の主宰を務める東憲司が務める。

「マッドサイエンティストばりの実験や、8カ国語を話し、8角形の謎の城を建てるなど、破格に天才で狂人、悪魔のようなフェデリコ」と役の人物を解釈する佐々木。父が天才過ぎて理解できない息子の悲哀と確執、その父子の対決と理解への道筋。壮大なる中世の歴史物語に没入してみたくなる。

8月6日(火) ~ 9月1日(日)
PARCO劇場

「ブラック=暗闇」の中、一癖も二癖もありそうな登場人物たちのトラブルが舞台上で繰り広げられる。この夏一番の抱腹絶倒コメディーが幕を開ける。

『アマデウス』や『フォロー・ミー』など映画化された作品も多い英国の劇作家ピーター・シェーファーの戯曲を舞台化。1965年にロンドンで初演、日本では1970年に劇団四季で上演された。

主人公ブリンズリーは無名の若い彫刻家。留守中の隣人・ハロルド宅から数々の調度品を無断で借用し、自らの作品であるかのように仕立てる。フィアンセであるキャロルの父親と、大富豪の美術コレクター・ゲオルグを自宅に招き、富と愛する女性を手に入れようと企てるも、突然停電が起きる。次から次へとやってきてトラブルを起こす謎の来客たち。ブリンズリーはこの危機を乗り越えられるのか?

主人公のブリンズリーを演じるのは浜中文一。婚約者キャロルには市川美織。ブリンズリーの元彼女クレアには三倉佳奈。ブリンズリーの隣人の美術商ハロルドには山口森広。アパートの上階に住む女性ミス・ファーニヴァルには朝海ひかる。キャロルの父親には渡辺いっけいと、実力派キャストが集結した。

脚本・演出は、映像や舞台の話題作で作家、演出家として活動する大歳倫弘。型にはまらない異色作に挑む、その手腕に注目したい。

今の日本を生きる我々だからこそ、身近に感じられるテーマや状況。客席も爆笑しながらともに暗闇に立ち向かってみよう。

8月17日(土)〜 9月1日(日)
アイエムエムシアター(IMM THEATER)

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伝説のブロードウェイミュージカルが、日米合同キャストで上演される。

プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を元に、ニューヨークのイースト・ビレッジに生きる若者たちの姿をビビッドに描き、ピュリツァー賞やトニー賞などに輝いた同作。1996年4月にブロードウェイで初演され、2008年までロングラン上演を行い、計5124公演を記録している。日本では、1998年に山本耕史主演で日本語上演された。

孤独やAIDS危機に翻弄(ほんろう)されつつも、情熱や友情を糧として懸命に生きる若者たちを描いたストーリー。1996年、『RENT』開幕前夜に急逝した作詞・作曲・脚本を1人で担当したジョナサン・ラーソンのメッセージと、名曲の数々が再び帰ってくる。

「1998年の日本語版初演時、初めて主人公・マークとしてスポットライトを浴びた瞬間、役者として、これまでに感じたことのない何かが弾ける感覚に衝撃を受けた」という山本。「いつかまたRENTのステージに立ちたい」という夢がかない、このたびブロードウェイで活躍するキャストとともに舞台に立つ。

演出を担うのは、ブロードウェイ版でマーク役を演じたこともあるトレイ・エレット。ロジャー役には、ヒット作『ディア・エヴァン・ハンセン』にコナー・マーフィー役で出演したアレックス・ボニエロ、モーリーン役はCrystal Kayが演じる。

『Seasons of Love』をはじめ胸を熱く焦がす名曲の数々を、日米合作で歌い継ぐ、新RENTに期待は高まる。

8月21日(水)〜9月8日(日)
東急シアターオーブ

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