映画作家・黒木和雄に出逢う夏
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タイムアウトレビュー

寺山修司や若松孝二といった、非商業的だからこそ魅せることのできるアングラ映画の傑作を数々生み出した配給会社「日本アート・シアター・ギルド(ATG)」。そんなATGを代表する一人である映画作家の黒木和雄が手がけた7作品を、「ラピュタ阿佐ヶ谷」で連続上映中だ。

黒木の代表作である、坂本龍馬が暗殺されるまでの3日間を描いた『龍馬暗殺』は、時代劇の荒々しさを描きつつも、青春のエネルギーを感じることのできる作品。教科書には載っていない、戦争と学生運動を経験した彼の表現するパワフルな歴史を、ぜひ映画館で見てほしい。

鈴木清順の『ツィゴイネルワイゼン』や『夢二』に出演した俳優の原田芳雄や、北野武の『アイウトレイジ』などで今なお活躍する活躍する石橋蓮司など、豪華俳優陣も見どころだ。

また、原発の利権で潤う福島県を舞台に描かれたサスペンスである『原子力戦争』もおすすめ作品の一つ。原発問題の闇を描きながらも、「パリ・コレクション」のモデルであった山口小夜子の妖艶な演技や、どこか不穏な演出に注目。実際に、原発でのゲリラ撮影の際に警備員に止められるシーンをそのまま映画に使用するなど、ATG作品ならではの挑戦的な作品となっている。

ほかにも、「戦争レクイエム三部作」の一つである『TOMORROW 明日』に加え、桃井かおりと伊丹十三の主演が話題となった『夕暮まで』が上映予定だ。

すでに上映終了した作品もあるので、詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。

【上映作品】

・『とべない沈黙』『キューバの恋人』『祭りの準備』『竜馬暗殺』『原子力戦争』『夕暮まで』『TOMORROW 明日』

10時30分〜/料金は1,400円、60歳以上・大学生・高校生・中学生・小学生1,200円

詳細

イベントのウェブサイト
www.laputa-jp.com/laputa/program/kurokikazuo/
住所
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