※2023年11月25日オープン
寿司の概念を進化させ話題となった人気寿司店「立ち喰い寿司ブラボー」が惜しまれつつ閉店した地に、同店の職人である尾崎純が「花笑み」を開業した。
新店舗は近隣客の要望を受け、新たにハイチェアを置き、立ち食い寿司からゆっくり寿司をつまめる店へシフトチェンジ。つまみ5品と寿司10貫から成る「おまかせ」(8,500円、以下全て税込み)のほか、「おまかせおつまみ」(3,800円)も用意する。
「気軽に寿司をつまんでほしい」という思いから、価格はリーズナブルだが、ネタの新鮮さと仕事へのこだわりは高級店並みである。
シャリはバーミキュラで炊いた「つやひめ」の新米に白酢と赤酢の合わせ酢で穏やかな酸味に仕上げた。魚は、フレッシュ感を残しつつ、それぞれの特徴に合わせて熟成。漬けは、しっかり味を漬けるのではなく4分の1程度にとどめ、素材の味わいを残すという。その加減は絶妙で、米との一体感から、口に運んだ途端、笑みがこぼれてしまうほどだ。丁寧な仕事であるがゆえに、口溶けと後味がいい。
「若者が何気なくこの店を知って、食べた後にいろいろな寿司を経験し、『花笑みっておいしかった』と思ってくれることが理想です」と尾崎。訪れるたび、さりげなく新しい寿司の世界を見せてくれる。それが花笑みの寿司なのだ。