池袋駅北口から徒歩5分ほどの歓楽街の中にあるラーメン屋。懐石料理の名店で腕を磨き、30年来親方として食の創作に従事した料理人が厨房(ちゅうぼう)に立つこの店では、焼きサンマを丸ごと使った魚介系ラーメンが看板メニューだ。
「上正油そば」(1,000円、以下全て税込み)は、淡麗系の醤油ラーメン。サンマのうまみと香りが見事に凝縮された、あっさりだが芳醇(ほうじゅん)で香ばしさが長く口に残る一杯に仕上がっている。塩焼きしたサンマとワイン、紹興酒など、数種類の素材とたまり醤油を煮詰めて作られたものだ。通常の魚介では感じられないようなスモーキーな味わいが特徴的で、具材も生産者から直送で仕入れる素材にこだわっている。
「ワイン煮玉子」も風味豊かで、チャーシューは歯応えの良さを特筆したい。そのほか、焼きサンマを天然塩で味付けして仕上げた「塩そば」(850円から)もおすすめだ。