目黒駅から権ノ助坂を下った中腹にあるイスラエル料理店。オーナーシェフのマルセロ・ラブはテルアビブ出身のイスラエル人だが、モロッコ系とポーランド系イスラエル人を両親に持つバックグラウンドを反映してか、『ホムス』や『シシリク』といったイスラエルの定番料理に加え、その枠にこだわらない料理も多数。たとえば、ミンチにした羊肉をスパイスとチリで少し辛めに下味をつけたモロッコ風のソーセージ『メルゲーズ』や、松の実とハーブが効いた『アラビアンビーフケバブ』など、中東色の濃い料理などもメニューに並ぶ。
また、グラスフェッド(牧草飼育)の米国産牛肉を35〜45日かけてじっくり熟成させ、シンプルに塩のみで供するステーキは、その肉質や火入れが抜群で、肉好きであれば是非頼みたい。フィレであれば350gで9,000円、リブロースであれば450gで8,000円と少し値は張るが、きっとその質に満足できるはず。他に、薄めに伸ばしたピタの一種『ピタラファ』や、イスラエルでよく使われるハーブミックス“ザータ”をたっぷりまぶした『ザタブレッド』などはいずれも自家製でおすすめ。『タブレサラダ』が2,800円など、一部の料理の価格設定には少々高すぎる印象もあるが、まだあまり日本では流通していないイスラエルワインとともに、上質な肉料理を楽しみたいのであれば訪れる価値はあるだろう。
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