三軒茶屋駅から歩いて約10分の場所にあるメキシコ料理店。南米と聞いてイメージするようなにぎやかなムードと少し異なり、店内はシックな青を基調とした大人のカフェのような雰囲気だ。
同店の目玉はなんといってもタコスメニュー。トルティーヤ生地を手作りしているのはもちろん、生地に使う粉も、原料のトウモロコシからメキシコ原産の在来品種のものにこだわり、メキシコから輸入し店内の臼でひいて自家製粉している。
その自家製トルティーヤで作るタコスメニューは、「アボカド」「フリホーレス(北海道産とら豆のタコス)」「サボテン」「鶏肉とモレベルデ(モレベルデはカボチャの種の意味)」など10種類以上あり、どれも食べやすく味わい深い。店いわく、「最近多く出回っているアメリカ品種のトウモロコシから作った生地と、在来品種のものはまったく味が違う」そう。確かにタコスはもちっとカリッとした食感が独特で、皮からほんのり甘い香りも感じられておいしい。
ドリンクはクラフトビールや、メスカル(メキシコの蒸留酒)、同店の料理に合わせた日本産のワインを提供。ソフトドリンクにはメキシコらしくサボテンジュースやブルーコーン茶もある。
近隣の住民やカップル、ファミリー客などが通い、ピークを外した時間でも客が絶えない。営業は朝タコスのブランチ営業のみなので注意しよう。
テキスト:浅野 陽子(フードライター)