1921(大正10)年、世界的建築家フランク・ロイド・ライトと、その高弟の遠藤新が手がけたのが、重要文化財でもある「自由学園明日館」だ。当時帝国ホテルの設計のため来日していたライトが自由学園の創立者である羽仁もと子・吉一夫妻が掲げる教育理念に共感し、設計を引き受けた。
高さを抑えて水平線を強調した屋根や、窓やドアなど木製の木枠を幾何学的に組み合わせた意匠などに、「プレーリースタイル(草原様式)」と呼ばれるライトの作風が表れている。建物内は教会のような荘厳な造りで、手塗りの壁や古い木の梁、暖色系の照明にほっと心が和らぐ。
かつて女学生たちが食堂として利用していた部屋では、コーヒーまたは紅茶と焼菓子を提供している(見学のみ500円、喫茶付見学800円)。第3金曜は夜間見学(1,200円)を実施しており、酒も楽しめる。
定休日以外に貸切などで見学できない日があるため、営業日については公式ウェブサイトを確認してほしい。