「はらドーナッツ」は 東京のさまざまな場所に店舗やカフェを持っているが、「クリスピー クリーム ドーナツ」と同じ感覚でチェーン店と呼ぶのは不適当だ。各店舗によってしっかりと個性があり、店員からは、ただ出勤して、ただ制服をまとい、ただ量産するという印象は受けない。この企業には、大きなチェーン店にはない職人技があるのだ。材料にもこだわり、神戸の「原とうふ店」で作られる豆乳やおからを使用している。
目黒店は、2階にカフェがある居心地のいい小さな店だ。狭い階段を上ると、改築された納屋のような空間へ出る。窓際には細長いカウンター席、小さなバルコニーガーデン、そばには2人用のテーブル、寒い時期のためのちょっとした暖房器具、そして大きなダイニングテーブルがあり、それを囲むように近所の女性たちが朝のコーヒーを楽しんでいる。内装は控えめで、そこがまた魅力だ。
一つ気になったのは、目黒通りに近接しているため車の騒音が絶えなかったことだ。わざわざ行ってみる価値はあるか。おそらく答えはノーだ。しかし、もし近所にいるならば、お気に入りの場所が増えることになるだろう。