1950年に開業し、居酒屋や洋食店、喫茶店など数多くの飲食店がひしめく「新梅田食道街」。昭和の風情が色濃く残るこの場所にある「えき亭」は「大阪万博」が開催された翌年の1971年から続く老舗だ。
店の名物は、兵庫県明石市発祥の「明石焼き」だ。「大阪といえばたこ焼きですが、あえて大阪にはないものを出すことで創業時から差別化を図ったようです」と店長。明石焼きは現地で「玉子焼き」と呼ばれ、卵をたっぷりと使ってフワフワに焼き上げた生地を、温かいだしに付けて食べるのが特徴だ。
カツオをベースとしただしを生地にもたっぷりと使用する。あっさりとしながらもコクのある味わいが、生地の風味を引き立てる。「ふんわりトロッとした生地と、中に入ったタコのコリっとした食感のコントラストを楽しんでほしい」と、作り置きやテイクアウトは行わず注文ごとに調理し、出来たてにこだわっている。
休日は昼から日付が変わる頃まで通し営業ということもあり、昼ご飯としてはもちろん、おやつとして味わう人も。自慢のだしを使用したおでんや鉄板焼きなどの一品料理も豊富なので、夜は酒と肴を味わってから締めに明石焼きを頬張る、なんて楽しみ方もいいだろう。明石焼に小鉢がついて、生ビールや酎ハイ、日本酒などのアルコール6種から1種を選べる「明石焼ドリンクセット」(1,150円、税込み)があるのもうれしい。