東京でチリ料理といえばやはり同店であろう。新中野で約10年、街の内外に多くのファンを持つ「カーサ デ エドゥアルド」だ。スペイン語で「エドゥアルドの家」という意味を持つ。彼の家に招かれたかのような雰囲気の中で、チリの家庭料理が振る舞われる。「グルメな料理は出せないけど、チリの雰囲気や心を料理に込めて提供するよ」と満面の笑みを見せながら語ってくれた。
必食の一皿は「エンパナーダ」。南米で広く知られるミートパイである。香ばしくサクッと焼き上がった生地に、牛ひき肉やゆで卵、オリーブなどたっぷりの具材が包まれており食べ応えのある一品だ。初めはそのままで、途中からは自家製のサルサソースをつけて食べるのがおすすめだ。
「パステル デ チョクロ」も試してもらいたい。牛ひき肉、鶏肉、ゆで卵、ブラックオリーブなどにコーンのペーストをかけてオーブンで焼いたチリの伝統料理だ。料理に合わせるのはチリ産の「赤ワイン」一択だろう。
「営業中に買い物へ行ってしまう時もあるけど、そんな時は電話して。すぐに戻ってくるから」と、エドゥアドルの軽快な話と人懐っこい笑顔でついついワインが進んでしまう。帰りには再訪を誓うだろう。