1949(昭和24)年創業の、新宿にある老舗串焼き店の分店。この虎ノ門店が初の支店となる。店名に「鳥」と入っているが鶏肉の料理はなく、豚や牛のモツの串料理、ステーキを提供する(創業当時は「焼き鳥」と言えば豚モツを使っていたため)。
メニューには串焼き各種や、コース料理がずらりと並び迷ってしまうが、初回訪問時には串5品が入ったコースを頼むとよい。名物の豚のレバー、シロ(大腸)、ピーマンの肉詰めなど人気の串が入っており、虎ノ門横丁のハシゴ飲みのつまみにもぴったりだ。刺し身でも食べられるという鮮度抜群のレバーは、柔らかく濃厚な口当たりで絶品。
ピーマンの肉詰めも、今では一般的な料理だが実はこの鳥茂が発祥と言われている。創業以来継ぎ足しているたれで仕上げられ、甘口だがジューシーな肉詰めと食べてもさっぱりして飽きない。店では世界中のワインと日本酒が注文できるが、どれも串料理と絶妙の相性で飲み過ぎてしまいそうになる。
ランチはなく、16時からのディナータイムのみ営業。虎ノ門横丁内でも人気の店で、16時台からでも一気に混み始めるので営業時間前から並ぶか、予約を。
テキスト:浅野 陽子(フードライター)