渋谷駅から徒歩10分弱、セルリアンタワー東急ホテル近くにある小さなビストロ。店名のシュシュ(Chouchou)はフランス語で「お気に入り」の意味だ。都内の有名店で20年フレンチの経験を積んできたオーナーシェフ、片野裕介(かたの・ゆうすけ)の繊細で味わい深い料理と、ついくつろいでしまう雰囲気に魅了され、ランチ、ディナーともに通い続ける常連客は多い。
毎朝豊洲市場で仕入れる鮮魚を使ったメニューと、600種のナチュール(自然派)ワインが売り。『エビの香草バター焼き』や『濃厚オマールエキスのブイヤベース』『カニクリームコロッケ』『北海道大粒アサリのマルセイユ風』などのシーフード料理に、ナチュールワインを合わせると止まらない。
ナチュールワインにこだわっている理由は、片野によれば「単体で素晴らしいワインは無数にあるが、ワインが強すぎると会話がそれに集中してしまう。引っかかりがない優しいナチュールが、お客さまの会話や次に出てくる料理を期待感をより盛り上げてくれると思った」とのこと。
同店の客の9割が女性。包み込むようなナチュールワインと片野の料理で癒されにきては。
テキスト:浅野陽子(フードライター)