焼き鳥は煙たくて、安くて、 冷たいビールで勢いよく流し込み、サッと済ませるものというイメージが主流だろうが、焼鳥今井に行ったことがある人なら、そんなことはないと声を挙げるだろう。
千駄木の人気焼き鳥店だった同店が2016年11月に外苑前に移転し、30席のスタイリッシュなカウンタースタイルの店に変貌(へんぼう)を遂げた。オーナーでシェフの今井充史が、鶏から野菜まで厳選し魂を込めて焼いた品々は、味はもちろん、その斬新なアプローチで焼き鳥に対するイメージを刷新してくれる。
今井が考案した独自のコース「今井のコース」は、旬野菜のサラダ、今井が選ぶ焼き鳥、野菜グリルや焼きチーズで構成される。味付けも、客の雰囲気に合わせて変えているというから驚きだ。天候や飲み物などを考慮し、最高の味付けを決定してくれる。完璧な「酒のさかな」と言っていいだろう。
種類は多くないものの、厳選されたナチュラルワインも用意されている。ボトルとグラスの両方で楽しむことができるので、合わせてみてほしい。