中野駅北口の、再開発で整備された中野セントラルパークを抜けて、少し歩くとあるイタリアン。都内の有名イタリアン(恵比寿のイル ボッカローネと広尾のラ ビスボッチャ)のオープニングシェフを歴任した、イタリア出身のフランチェスコ・カンツォニーレがオーナーシェフを務める。
フランチェスコは20年のローマ在住経験があり、同店でも提供するのは、カルボナーラやサルティンボッカ(肉に生ハムとセージをのせて焼いた料理)などの、ローマ郷土料理を中心としたメニューだ。またスパイスや調味料を多用せず、素材の持ち味を引き出した味わいが特徴。
名物の『手打ちパスタ パッパルデッレ 手長エビのクリームソース』は、幅が広くコシのあるパスタに、エビのうま味が凝縮した、なめらかなクリームソースがからまって絶品。そのほかのメニューも味わい深く、店内の雰囲気と合わせてイタリアを訪れているような気分になる。
平日は近隣の、会社員が接待などに利用、週末は中野のファミリー客でにぎわっている地元の人気店だ。
テキスト:浅野 陽子(フードライター)