フレンチの技法で調理したさまざまな肉をワインと一緒に楽しめる、新しいスタイルのとんかつバル。ミシュラン一ツ星を獲得したフレンチの元オーナーがメニューを手がけている。
ロースやヒレをはじめ、タンやエゾシカ、カモ、イノシシなど珍しい肉や肉の部位を少量ずつ、とんかつのような揚げ物にして提供する。自家製のソーセージカツは一番人気のメニューだ。
同店では今、ブームになっているオレンジワイン(白ブドウに皮や種を漬け込んで造る自然派ワイン)を多く取りそろえており、独特の厚みや味わいがあるオレンジワインと、濃厚な肉のうま味との相性がぴったりだ。
肉に添えられた福岡産の甘口しょうゆや塩、オリーブオイルを付けてもよいが、そのままでも十分おいしい。またトンカツを丸ごと1枚ではなく、小さなサイズで一口ずつつまめるので、まさに横丁ならではのハシゴ飲みを楽しめるだろう。
ここに来たらぜひ行ってほしい店の一つだが、虎ノ門横丁では少ない予約不可の店なので、入店を確実に狙うなら17時の開店少し前から並んでおくといいだろう。
テキスト:浅野 陽子(フードライター)