日本初の総合結婚式場として人気の高い「ホテル雅叙園東京」。豪華けんらんな装いから「昭和の竜宮城」とも称されてきた。2017年にホテルとしてリブランディングし、全60の客室をスイートルームにリノベーション。最上階には宿泊客専用で、ウエルカムサービスの抹茶の提供やバータイムが楽しめるエグゼクティブラウンジが新設された。
ルーツは1928年に芝浦で創業した日本料亭「芝浦雅叙園」。より多くの人に料理を楽しんでもらいたいと1931年、目黒へ移転し「目黒雅叙園」が誕生した。
見どころは1935年に作られた、東京都指定有形文化財「百段階段」だ。同ホテルで唯一現存する木造建築で、99段の階段廊下がかつて宴が行われていた7部屋をつなぐ。
純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられた室内を彩色木彫と日本画が囲む「漁樵の間」や、黒漆の螺鈿細工が施された「十畝の間」など、部屋ごとに異なる美意識と趣向が感じられる。
文化財「百段階段」は企画展開催時のみ一般公開される。