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Photo:Ari Hatsuzawa
緊急事態宣言、ステイホーム、終わりの見えない自粛……。初めての事態に不安になり、マスクの取り合いでけんかが起きたりもした。新型コロナウイルスの流行は私たちに大きな変化と混乱をもたらしたが、そんな状況の中、カメラを持って東京の街を撮影し続け、いち早く写真集を出版した初沢亜利という写真家がいる。ここでは、2020年7月20日にリリースした写真集『東京、コロナ禍。』から、初沢が切り取ったコロナ禍の東京の一部を紹介する。
「ロックダウンなしの緊急事態宣言を発出した日本政府。布マスクと10万円を支給し、自発的な行動制限を促した。皆が判断に迷った。危機感には個人差があり、軋轢(あつれき)が生じた。銀座、新宿、渋谷などを除けば、実際は多くの人が街に出ていた。現在も、正しさの基準が曖昧なままだ。
1400万もの人が暮らす東京。この大都市の感情の記憶を呼び覚まし、そこで生活する人々の自画像として、振り返る素材となることを願う(初沢亜利)」
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写真集は現在、書店やECサイトで販売中。コロナ禍の東京で、初沢がレンズを通して見た景色とは一体どのようなものだったのだろうか。ぜひ手にとって、自分自身で確かめてみてほしい。
また、タイムアウト東京マガジン Time In特別号(オンラインマガジン/日本語版)でも『東京、コロナ禍。』の紹介記事を展開しているので、こちらも要チェックだ。
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初沢亜利(はつざわ・あり)
1973年、パリ生まれのドキュメンタリー写真家。 これまでに東川賞新人作家賞や、日本写真協会 新人賞などを受賞。近著は『隣人、それから。』 (徳間書店)や『沖縄のことを教えてください』 (赤々舎) 。