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オフロードに慣れている人や、単に挑戦したいという人でなければ、森の中をサイクリングするのは避けたいものだ。しかし、地上10メートルの高さで、森の樹冠を見ながら自転車で走ることができるのであれば、話は違うかもしれない。そんな素晴らしい環境を備えた、真新しくユニークな自転車道がベルギーに完成した。
自転車道『Cycling through the Trees』があるのは、オランダとの国境に位置するベルギーのリンブルフ州。この地域は「自転車狂のための場所」として知られ、自転車ツーリズムを推進している。同地で、急速に拡大している広大な自転車道ネットワークに新たに加わったこの道は、幅は3メートルで、全長は700メートル。
周囲の小道から徐々に上がり、最終的にはサイクリストが、木の上部を水平に見られる高さまで到達する構造になっている。コールテン鋼を多用し、見た目も超スタイリッシュ。最上部からは、美しいボスランドの森や、眼下にピエンヴェン自然保護区を一望できる。
設計を担当したのは、ベルギーのデザイン会社である、BuroLandschapとDe Gregorio & Partners。世界の優れた建築デザインを紹介しているウェブマガジンDezeenが主催するDezeen Awards 2020で、インフラプロジェクト賞を受賞した。
この自転車道は、近くのボクレイクにある水面と同じ目線を自転車で走ることができる道『Cycling through Water』に続くプロジェクト。2021年には、ホーゲ・ケンペン国立公園に、平たんな荒野を通る『Cycling through the Heathland』という自転車道も完成する予定だ。
ベルギーのリンブルフ州周辺には既に、車が通らない2000キロメートルの舗道された自転車がある。2021年、海外での「サイクリング休暇」を楽しもうと考えている人には、ぴったりの旅先といえるだろう。
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