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6月公開の注目映画5選

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Miri Matsufuji
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ついに梅雨入りしてしまった6月。天気の悪い日でもなんとなく外出したい日には、映画館へ行こう。この季節は見たい映画の選択肢を増やしておいて損はない。今月は、どこかへ連れて行ってくれるような作品をピックアップ。国の運命を左右するほどの美女の伝記をインド映画史上最高の制作費で描く『パドマーワト 女神の誕生』や、かわいすぎる柴犬たちとパッとしない中年男性たちのゆるふわな日常が愛おしく、ある意味でファンタジー的な要素も感じる『柴公園』など。時空を超えて映画の世界に没頭したい。


『パドマーワト 女神の誕生』※6月7日公開

16世紀に誕生したインド古来の伝記に描かれた愛と誇りの物語が、500年の時を超えて、究極の映像美で蘇(よみがえ)る。西インドの小国の王妃となった絶世の美女パドマーワティを巡り、夫である国王とイスラム教国の王が一国の存亡の危機になるまでの戦いを巻き起こす。あまりにも有名な伝記の映画化に伴い、一部の過激な宗教団体から映画化反対運動が起き公開が2カ月遅れるなど、とにかく話題に欠かないボリウッドの「今」を代表する一作。映像や音楽、衣装など圧巻の美に打ちのめされる。

『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』※6月8日公開 

(C)Belvedere, Wien

19世紀末から20世紀初頭のウィーン黄金時代を代表する画家、グスタフ・クリムトとエゴン・シーレ没後100年を記念して作られたドキュメンタリー。同時代には絵画だけでなく音楽、建築、文学、精神医学にも新しい概念が見出され、抑えられていた人々の衝動が爆発した。保守的な時代の中でも恐れずに革新的な作品を発表し続けた画家たちの奇跡を、世界中の美術館を巡りながらたどる。美術史映画としてだけではなく、時代を変えた芸術家たちの社会に対する姿勢を学ぶためにも見ておきたい作品。

『柴公園』※6月14日公開

(C)2019「柴公園」製作委員会

人気テレビドラマが映画化。本作は、近所の公園に集まるおっさん3人と犬たちがダベり続けるという、会話劇を描いたエンターテインメントだ。テレビドラマ『幼獣マメシバ』に登場する一郎(豆柴の子犬)の登場には犬好きならテンションが上がってしまうだろう。狭いコミュニティーで繰り広げられる宇宙規模の無駄話に、笑ったりほのぼのしたり目頭を熱くしたり……。衝撃のまったり感に、笑ってほぐれて元気が貰えること間違いなしだ。

『文字挙 序章 最強カンフー少年対地獄の殺人空手使い』※6月22日公開

ぼんくら青年2人とアメリカ帰りの最強武術家が出会い、謎の殺人空手使いと戦う。3人は悪に打ち勝つことができるのか……? 1980年代の青春映画好きにはたまらない要素盛りだくさんの、いい意味でのB級映画。新しいのに、懐かしい。この手の映画のシンセサイザーの音を聞いただけでも痺れてしまう映画ファンは、少なからずまだ存在しているのではないだろうか。作り手の映画愛をひしひしと感じる一本。

『ハッピー・デス・デイ』※6月28日公開

大ヒットを連発しホラー映画界をリードする、ブラムハウス・プロダクションズの新作。マスクを被った謎の殺人鬼に殺される誕生日を何度もループする女子大生を描いたタイムリープ系ホラー。ポップな映像や音楽に乗せたコメディー要素と、恐怖が永遠にループする。一般的にホラー映画のクライマックスは殺人シーンだろう。しかし、本作では異なる手法で何度も繰り返されるので、まるで殺人シーンの食べ放題状態だ。とはいえ、背筋の凍るような怖さではなく、青春コメディ寄り。ワーキャー騒ぎながらドキドキ楽しく鑑賞できるお化け屋敷的作品だ。梅雨の映画デートに最適かもしれない。

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