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日本の世界遺産から海洋リカバリーを始める、宗像国際環境会議が開催

今年はオンライン参加型、きゃりーぱみゅぱみゅのライブコンサートなども配信

テキスト:
Genya Aoki
宗像国際環境会議
宗像国際環境会議
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世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群のある福岡宗像市で、今年も世界に向けて発信、共有する一大環境シンポジウムが開催される。

会場である宗像の地は、「神宿る島」を崇拝する伝統が古代東アジアの活発な対外交流の中で発展し、今日まで継承されてきた貴重な遺跡群があり、沖ノ島を起源とする自然崇拝の信仰を現在に伝えている。

宗像大社沖津宮遙拝所
宗像大社沖津宮遙拝所


宗像国際環境会議は同地で、2020年10月23日(金)~25日(日)の3日間にわたり、漂着ゴミ(マイクロプラスチック)などの海洋環境問題を国内外の学識者、自治体、企業、NPO、メディアなどと連携し、座談やシンポジウムを繰り広げるイベントだ。

第7回となる今年は「常若〜自然の摂理と生命の循環〜」という思想をテーマに、持続可能な社会と経済構築の視点に立った多様な議論や講義を行う。昨年は、環境省の広報大使でもある女優の柴咲コウなど800人が参加し、激論を交わした。

宗像国際環境会議
2019年度のシンポジウムの様子


「生態系の再生と海洋リカバリー」や「コロナ禍からのグリーンリカバリーとライフスタイルチェンジ」といった、コロナ禍を経て変化が起きつつある世界的な気候変動に対する議論から、「常若 日本のモノづくりの心と技」といった内容まで、映像作品も交えながら多様な切り口で論じていく。

登壇するのは、環境省事務次官の中井徳太郎をはじめ、人材育成を目的とした宗像国際育成プログラムの塾長でもある東京大学名誉教授の黒田玲子、NHKエンタープライズエグゼクティブプロデューサーの堅達京子や、『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』の著者、安宅和人といった各界の著名人、知識人から、写真家エバレット・ケネディ・ブラウン、マニラ市長のイスコ・モレノ、外務省時代さまざまな世界遺産の登録に携わり、現在ORIGINAL Inc.の執行役員シニアコンサルタントでもある高橋政司など性別、国籍、年齢を超え、実績と見識を持ち合わせた40人以上が未来に向け意見をぶつけ合う。

宗像国際環境会議
竹漁礁


また、地元の学生と協力して海外の漂着ゴミ清掃や、竹害を減らし人工的に藻場を作り出す竹漁礁などのフィールドワークも行う。

今年は新型コロナウイルス感染症対策のため、現地での一般参加はできないが、専用の有料チャンネルでライブ配信を実施。3日通し券で大人3,000円、学生(大学生以下)は1,500円。チケット購入サイトから予約を受け付けている。

ほかにも、環境活動と文化芸術活動をつなぐ祭典として『「神宿る島」国際文化芸術プロジェクト〜MUNAKATA ECO FESTIVAL』が10月1日から同時開催。素潜りで海中の世界を切り取る表現者、二木あいによるショートムービー作品『Co-Exist 共に生きる』などが無料の公式動画チャンネルで楽しめる。

10月23〜25日の3日間は、23日に野村萬斎による狂⾔『三番叟』、24日市川海⽼蔵による歌舞伎舞踊『延年之舞』、25日にきゃりーぱみゅぱみゅのライブコンサート『音ノ国ライブ〜まぼろしのユートピア MUNAKATA ECO FES物語』が同チャンネルで無料配信される。

『日本博「神宿る島」国際文化芸術プロジェクト ~MUNAKATA ECO FESTIVAL~』
宗像大社特別展「神々への美宝」


現地でも複数会場でイベントを開催中だ。特に宗像大社神宝館はぜひ訪れてほしいスポット。沖ノ島から発見された8万点に及ぶ神宝(全て国宝)が展示されており、細部の美しさにフォーカスした山村善太郎による特別写真展を、11月23日(月・祝)まで実施している。

自然とともに暮らす日本ならではの視点や思想、アイデアを世界に向けて凝縮発信する3日間。ぜひ参加して、ポストコロナの時代を生きるヒントにしてほしい。

宗像国際環境会議の詳しい情報はこちら

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