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7インチレコードの形をした『ピープリープ(PEOPLEAP)』は、日用品とデジタルコンテンツを兼ね備えたユニークな皿。皿としては一見使いにくい特異な形状に加え、皿の裏面に印字されたQRコードからは、音楽コンテンツにアクセスすることができる。本来皿に必要とされないコンテンツを持っていることで、キッチンや食卓で新たなコミュニケーション創出の可能性を秘めたプロダクトだ。
そんなピープリープが、2020年8月6日に『THE SWEETEST TABOO』と名付けた新シリーズをリリースした。
ピープリープ『THE SWEETEST TABOO』シリーズとは?
『THE SWEETEST TABOO』シリーズは、波佐見焼『藍染窯(あいぜんがま)』製のレコード皿と、『岩㟢紙器(いわさきしき)』製オリジナルボックスのセットで、1年間、毎月4種類のレコード皿をリリースする全48種、枚数限定のプロダクトとなっている。
皿裏面のQRコードからは、さまざまなジャンルで活躍する『音楽好き(=プレイリスター)』が選曲したプレイリストを、Spotifyよりストリーミング可能。皿の盤面は、プレイリストからインスピレーションを受けたデザインが施されている。
プレイリストの共通テーマは『THE SWEETEST TABOO(禁断の甘さ)』。SNSやたくさんの情報に疲れがちな今だからこそ、親密性にあふれ、好きな人に贈るミックステープのような生々しいプレイリストを目指している。
なぜ今、皿なのか?
ピープリープの本シリーズは第2弾となるが、もともと定期的にリリースをしているプロジェクトではない。「やりたいことを、やりたいタイミングで、やりたいようにやる」ことがコンセプトの結果、皿ができるという不思議なプロジェクトだ。いわば飲み屋のノリである。
しかし、集まって飲んで「いいね」と共鳴し動いてきた彼らだからこそ、コロナ禍の情勢には胸を痛めている。今回のシリーズは、そうしたきっかけで、親しいクリエーターたちに声をかけたことから動き出した。
広義の意味で、支援につながるプロジェクトを
今回『THE SWEETEST TABOO』シリーズでは、微力ながら粗利益の全てを、参加クリエイター(プレイリスター、デザイナー、藍染窯、岩嵜紙器)に分配する。ピープリープにとっては「新作を発表できる」こと、プレイリスター、デザイナーにとっては「クリエーティブを止めない」こと、生産者にとっては「継続的受注を確保できる」ことなど、経済的な部分だけではないメリットを少しずつ持ち寄り、支え合う構造だ。
この変な形の皿をプレゼントしたり使ったりすることで、それらのつながりの輪に加わることも魅力的ではないだろうか。
企画制作:ピープリープ(PEOPLEAP)
製作:TALKY
窯元:藍染窯
パッケージ:岩嵜紙器
8〜10月のプレイリスター(10月以降のメンバーも順次発表予定)
Seiho / 陳暁夏代 / 平山潤 / 鳥羽周作 / meitei / Keita Kawakami /saskiatokyo / 二宮ちえ / 川良 謙太 (VOU) / 万美 / NTsKi / 丹羽洋己(KAKUOZAN LARDER)
8〜10月のデザイナー(10月以降のメンバーも順次発表予定)
Asami Sato / 三重野龍 / killdisco
※盤面デザインは1作家が4枚ずつ担当。作家ごとの4枚セット販売も予定している。
テキスト:ヒラマツマユコ
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