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抗酸化作用のある茶カテキンやビタミンEでアンチエイジング、免疫力も整えるなど、日本茶はスーパーフードとしても注目されている。2019年の茶生産量は全世界で過去最高の614万9600トンを記録し、10年前と比べても茶市場は43%増。なかでもほろ苦さと渋みがクセになる抹茶ドリンクとデザートの進化は目覚ましく、フルーツなどの酸味を取り入れた斬新なドリンクも存在する。また香ばしく優しいほうじ茶デザートも今、注目の的だ。
続々と登場する「日本茶=和」の概念を超えた、進化系メニューをここでは紹介したい。
まずは「令和流ジャパニーズティー」としてタリーズが発表した『宇治抹茶フルーツティー ペア&アップル』(464円から)。
ホットでも提供しているが、まだ残暑が残るこの時期は、ぜひともキンと冷えたアイスで味わってほしい。おなじみ抹茶カラーのドリンクの底に見えるのは洋ナシ果汁とリンゴのソース。まずは上部分の抹茶を一口。すっきりとした冷たい抹茶が、下にあるフルーツと混ぜると今まで味わったことのないような、爽やかなフルーティーな抹茶テイストになる。伊藤園と協働して粉末の茶葉をそのまま使用しているため、茶そのものの苦みや風味を感じられる。シャリっとしたリンゴの歯応えもフレッシュだ。
ほうじ茶派には濃厚シェイク『ほうじ茶リスタ』(604円から)を。ダブル焙煎(ばいせん)したというほうじ茶の香ばしさが際立ち、深みのあるクーベルチョコレートをトッピングしている。サンドイッチやケーキなどにも合いそうで、ほうじ茶の可能性を広げた新メニュー。日本茶をより自由に、カジュアルに日常に取り入れたくなるメニューだ。
ポストタピオカとして期待したいのが、ナナズグリーンティーの『モチラテ』。わらび餅を小粒にして、もちもちとした食感を楽しめるデザート感覚のドリンクだ。2020年7月に期間限定メニューとして全国80店舗で販売されたが、好評につき秋にも継続することが決定。継続の抹茶、ほうじ茶、玄米抹茶に加え、この秋にはマロン、パンプキンなどのフレーバーも展開する。
『モチラテ』(Mサイズ605円から、Lサイズ693円から)の魅力はモチモチした歯応えはもちろん、自分好みにカスタマイズできる点。『モチラテ』に、ホイップクリームやチョコレートソースをプラスすると50円、ソフトクリームをプラスすると120円、というようにトッピングできる。モチの増量も130円で可能。その日の気分や好みによってアレンジできるのがうれしい。
おなじみ抹茶パフェに加え、この秋はほうじ茶パフェも話題。神楽坂 茶寮 渋谷スクランブルスクエア店では『黒胡麻ほうじ茶パフェ』(『日本のお茶セット』1,870円、『お抹茶または玉露セット』1,980円)が期間限定で登場する。ほうじ茶と黒ゴマがダブルで香ばしく、さまざまな歯応えも楽しめる。茶寮の抹茶パフェと同じく、撮って自慢したくなる何ともフォトジェニックなデザートだ。
渋谷スクランブル店ではほかにも抹茶を極めた『saryoパフェ』や、ラム酒がきいたモンブランクリームと抹茶が絶妙な『モンブラン抹茶パフェ』、濃厚なチョコレートに抹茶やほうじ茶アイスを合わせた『Chocolat 抹茶パフェ』など、ジャパニーズティーのパフェが勢ぞろい。抹茶好きの心をつかんでいる。
ヘルシーでリラックス効果も期待できるジャパニーズティー。抹茶やほうじ茶の新しい魅力を引き出す進化系「日本茶スイーツ」は、ジャパニーズティーをより身近なものにしてくれそうだ。
テキスト:間庭典子
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