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2020年12月2日、ニューヨークの冬の風物詩である、ロックフェラーセンター・クリスマスツリーの点灯式が開催。今年はニューヨークにとって非常に困難な出来事が続いていたが、キラキラと輝く光とともに、ホリデーシーズンの喜びがもたらされた。
今年のツリーは、75フィート(約23メートル)のノルウェートウヒ。ライトは5万個以上ものカラフルでエネルギー効率の良いLEDが使われ、ワイヤーの長さは合計で5マイル(約8キロメートル)にもなる。ツリーの上に飾られているのは、見事なスワロフスキーの星だ。
点灯式には、ラジオシティロケット、ドリー・パートン、ケリー・クラークソン、グウェン・ステファニー、アース・ウィンド・アンド・ファイアー、メガン・トレイナーなどの豪華アーティストが参加し、パフォーマンスを披露。ニューヨー市長のビル・デブラシオとロックフェラーセンターを所有しているティシュマン・スペイヤー社長兼最高経営責任者(CEO) のロブ・スペイヤーが点灯ボタンを押した。
スペイヤーは、「今年はツリーそのものが重要だと感じています。ロックフェラーセンターのクリスマスツリーは常にホリデーシーズンの象徴ですが、希望と回復力、そしてニューヨークの永続的な精神の象徴として高くそびえ立つものでもあります。大恐慌から、9・11、ハリケーン・サンディなど困難があった年もここにありました。今年もそうです。2020年は困難な年でしたが、ニューヨーカーたちは辛抱し、より良く、より強くなって回復することを決意しています。今年も楽しい伝統を継続できることを特に誇りに思っています」と述べた。
ツリーはティシュマン・スピアー社による公募で選ばれ、ニューヨーク州オネオンタにあるダディ・アルズ・ジェネラル・ストアのオーナーであるアル・ディックが寄贈。11月には、貧弱な外観に批判が集まったが、点灯式では期待を裏切らなかった。後から「エクステした」という話もあるが、我々は多少のドレスアップを求めていたので、良しとしよう。
このツリーは、ニューヨーク州北部からの輸送の際、枝の中に小さなノコギリフクロウが隠れていたことでも話題に。大都会へ旅してきたフクロウはその後、ソーガティーズのレイブンズヒゲ野生動物センターまで連れて行かれ、無事に近くで放された。
ロックフェラーセンターのクリスマスツリーの点灯は、1933年に当時のRCAビルの前に700個のライトで飾られたクリスマスツリーが設置されたことからスタート。このツリーの設置は毎年の伝統となり、中止されたのは第二次世界大戦中の1942年から1944年の間のみ。
幸運なことに、パンデミックの影響で、今年の点灯が中止になることはなかった。点灯式は無観客で行われたが、ツリーを観ることは可能。しかし、QRコードを用いた入場整理が導入され、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用も必要となる。
ホリデーシーズン終了後は、このクリスマスツリーはハビタット・フォー・ヒューマニティに寄贈され、低所得世帯向けの住宅建設に使われる。
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