[title]
ニューヨークのレストランは、寒くなる季節になっても、また、屋内での営業が徐々に可能になる状況にあっても、屋外席の利用をなんとか続けようと努力している。2019年の冬、タイムアウトマーケットニューヨークを含む街のあらゆる場所に登場したイグルー(かまくら型のイヌイットの家)を覚えているだろうか。
今年は、アッパーウエストサイドのカフェ・ドゥ・ソレイユが先陣を切って、このジオドーム型テントの設置を始めた。
18張りのテントは、高さが約2メートルあり、2人から6人で利用可能。寒さや雨、風をしのいで、食事を楽しむことができる。店ではこれらのテントを、同店のテーマである太陽とドームの形からインスピレーションを得て、「スペースバブル」(宇宙と空間を意味するスペースをかけ)と呼んでいる。
カフェ・ドゥ・ソレイユのマネージング・パートナーの一人であるマキシム・ルセローは、「(新型コロナウイルスによる影響は)本当に大変で、私たちは自らを改革する必要がありました。飲食店の営業が本格的に開始される前に、私たちは生き延びる方法を考えなければならなかったのです」と語っている。
ほぼ毎日雨が降るという予報が出ていた数週間前、ルーセローはまず3張りのスペースバブルを試験的に導入。客にも評判だったという。「出しても引っ込めてもいいんです。キャンプ用のテントのように。月が帽子をかぶっているようにも見えますね」と、ルーセローは付け加えた。今後は、気温が7度を下回ったときスペースバブルの設置を再考する予定だという。素材が透明なプラスチックのため、内側を温めることができないためだ。
周辺住民に人気のこの店は2005年4月にオープン。新型コロナによる危機的状況に陥ってからは、GoFundMeキャンペーンなどを通した多くの人々によるサポートを受け、従業員の給料支払い、店も存続させることができた。ブロードウェイ沿いの広い歩道の一部を使えているため、今は80人ほどが座れる屋外席で営業をしている。
店の人気メニューは、プロヴァンス風ロティサリーチキン、コショウ風味のソースがかかった牧草飼育牛のステーキ、冬のメニューとしてボリューム満点のカスレが登場予定だ。
「冬を乗り切るというのは非常に難しいことです。できるだけ長く設置できるようにします」と、ルーセローは締めくくった。
関連記事
『ニューヨーク、飲食店代金に最大10%のコロナ対策費追加へ』
『ニューヨーク市長、飲食店向け道路利用に関する規制緩和を恒久化』