[title]
日本のナイトタイムエコノミー(夜間経済)活性化に向けた大きな一歩となるのだろうか。
夜間市場の創出や文化活動の活性化を目指す、自民党の時間市場創出推進(ナイトタイムエコノミー)議連が12月14日、官民組織「24 hour Japan 推進協議会」(仮称)設立などを盛り込んだ中間提言をまとめた。タイムアウト東京が注目したポイントを以下にまとめた。
中間提言のポイント
- 「24 hour Japan 推進協議会」(仮称)の設立
→ナイトメイヤー制度設立/夜間市場調査の仕組み・体制の確立/「ラグジュアリーマンデー制度」(仮称)導入/日本版「パープルフラッグ制度」創設
- 公共交通機関の深夜運行の課題検討
- 風営法の規制の再検討
→デジタルダーツとシミュレーションゴルフなどのゲーム機設置に対する規制の見直し
2018年の実証実験を目指す
議連はこれまで7回にわたり有識者と会合を設け、提言案を練ってきた。「24 hour Japan 推進協議会」は、自治体と事業者団体、国をネットワーク化し、夜間市場規模の調査や、ナイトメイヤー(夜の市長)制度設立に向けたガイドライン作成などを進める。また安全な地域には国がお墨付きを与える「パープルフラッグ制度」の日本版の創設や、月曜日の出勤を3時間程度後ろ倒しにする「ラグジュアリーマンデー制度」(仮称)の導入なども提案する。2018年に設立し、実証実験に移る予定。
鉄道とバスの終夜運転の検討も盛り込んだ。既に24時間営業の公共交通機関を持つロンドンやニューヨークなどの他都市を参考に、騒音対策や人員確保、保守点検などの課題を調査する必要があると強調。この日の会議終了後、衆院議員で事務局長を務める秋元司は「国交省で予算を取り、調査するところまでもっていきたい」と述べ、「まずは週末だけ24時間(運行)というようなところからやっていきたい」と実現に向け意欲を見せた。
さらに中間提言書は、風営法の規制見直しについても触れている。ゲームセンターでなくても、デジタルダーツやシミュレーションゴルフなどのゲーム機を店内に設置しただけで、店舗が規制対象となる現状を問題視。「深夜でもより多くの人が楽しめるよう風営法上の取り扱いについて検討する」とした。秋元によると、これら2つについては、既に警察庁も規制対象から外す意向を示しているという。
これらの取り組みは、2020年の全国の主要都市での運用開始を目指している。議連は、年内にも中間提言書を首相や関係省庁の大臣に提出するという。