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2020年6月4日、「ムシの日」からプレオープンしたアントシカダ。アント(アリ)、シカダ(セミ)の名前を併せた店名は、代表の篠原祐太率いる同名のクリエーターチームが手がけており、昆虫食界をけん引するレストランだ。
これまでにも2015年にラーメン凪と共同開発をしたコオロギラーメンや、渋谷パルコでコオロギを原料に使用した世界初のクラフトビール、『コオロギビール/ Cricket Dark Ale』のポップアップイベントを行ってきた。そんなアントシカダが、このほどカイコ(蚕)のさなぎを使用した『シルクソーセージ』の販売を始めた。
ナッツのような香ばしさの滋味深いソーセージ
ソーセージはカイコの繭のようなかわいらしい丸みを帯びたサイズ。原料は豚肉、生クリーム、卵白、タマネギ、カイコのさなぎに、ニンニクや香辛料、牛乳などを使用。豚肉やカイコのさなぎは国産の品、濃厚な生クリームと卵白を贅沢に使うことでシルクのようにきめ細かい食感となっている。
広島に店を構えるソーセージ専門店のドットコミュ(.comm)との出合いから生まれた本品は、オンラインショップとアントシカダの店舗(毎週日曜11〜21時)で販売中だ。
蚕が持つ、食材の可能性
近年、サステナビリティの観点や栄養価の高さから注目を集める昆虫食。アントシカダは、先日発売し即完売となった、(サンシャ=蚕のフン)の蒸留酒をはじめ、カイコのさなぎを使ったフードや『蚕の佃煮』『蚕沙タピオカミルクティー』など、カイコにまつわる商品の開発と販売を行ってきた。食材としての蚕の可能性とともに、現在担い手が激減している養蚕農家を応援したいという思いもあるようだ。
コロナ禍でどこにも行けない夏だからこそ、身近な昆虫たちに目を向けるのも一つの楽しみかもしれない。この夏は大人の自由研究として、シルクソーセージを味わってみてはいかがだろうか。
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