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もし、マクドナルドのアップルパイようにアメリカンな映画作品を見て育ったのなら、一度はドライブインシアターで映画を見たいと思ったことがあるはずだ。ほとんどの人にとって、ドライブインシアターを最初に目にしたのはきっと、映画『グリース』 の中だろう。まだ幼すぎて、あのシーンが穏やかでないということには気付いていなかったに違いない。
ドライブインシアターといえば、車の前座席に座って毛布で暖まり、カーラジオで映画の音を流し、菓子をもぐもぐ食べながら映画を観るものだった。古いティーン映画で疑似体験するものだと思っていた人もいるかもしれないが、イギリスでも、イベントスタイルのドライブインシアターは開催されたことがある。
映画館が閉鎖された今、大きなスクリーンで家族と一緒に映画を楽しむには、車の中から観るというのが理想的な解決策に思える。社会的距離を保ちながら、誰がこのアメリカンな幻想を再び現実のものにしてくれるのかと待っていたところ、ついに『@TheDriveIn』というドライブインシアターイベントが開催されることになった。
イベントはこの夏からイギリスの12都市を巡回する。最初の開催は7月で場所はサウスロンドン。上映される映画はまだ決まっていない。ツアーは9月まで続き、イーストロンドンでファイナルを迎える。『@TheDriveIn』の計画では、各会場にLEDスクリーンを設置し、さらにチケット購入者をナンバープレートで認識するシステムも導入する。つまり、非接触でドライブインシアターを楽しめるのだ。車は、推奨されている2メートル間隔で駐車される。
イベントでは、映画のほかにも、サイレントカーディスコ、ビンゴ、スタンドアップコメディーなどのプログラムも楽しめる。アメリカのドライブインシアターで定番の「ミルク・ダッズ(チョココーディングされたキャラメル)」は含まれてないようだが、食べ物や飲み物を注文できるアプリも導入。車まで注文の品を運んでくれるローラーウエイターたちが、車までどのくらい近寄ってくれるのかは不明だ。
『@TheDriveIn』はロンドンのほか、バーミンガム、マンチェスター、グラスゴー、リーズ、ニューカッスル、エディンバラ、サウサンプトン、ブライトン、カーディフ、ブリストル、リバプールでも行われる予定。
キャデラックが明らかに足りないことで、アメリカンな感覚で完璧にこのドライブインシアターを楽しむのは難しかもしれない。フォードのフィエスタやフォルクスワーゲンのゴルフに囲まれながら、想像力を働かせよう。
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