下町情緒あふれる空堀商店街があり、数々の長屋が並ぶ谷町6丁目(通称「谷六」)。近年、若者による新店のオープンが増えているが、2021年についにレコード店がオープンした。その名も「MARADONA RECORDS(マラドーナレコーズ)」だ。
店主は、大阪の老舗レコード店「KING KONG アメリカ村店」の出身。レコードを好きになったきっかけは、イギリス南東部の街・チチェスターで暮らしていた高校時代だという。通っていた地元のレコード店の店主から、ブラックミュージックやヒップホップ、ファンクなどを教えてもらううちに、自身もレコードの魅力にどっぷりとハマっていったそうだ。
「漠然といつか店をやりたいと思っていました。コロナ禍で外にいけなくなった時に、音楽を聴いて元気になってほしいと思って」とオープンした経緯を語る。オールジャンルの店を目指し、初めは自身のコレクションから商品を並べ、現在はLPレコード約2000枚、7インチが約400枚、CDが約400枚ほど揃う。
ビンテージのマッキンアンプを通した環境で試聴ができるのも、同店の魅力。買い取りをしてくれるのはもちろん、ほしいレコードの注文も受け付けてくれる。年配の人からのオーダーもあるといい、見知らぬ客同士の交流も当たり前だ。若者も年配もフラットに交流できるのが谷六の魅力だが、その姿をここでも目にすることができるだろう。