大阪天満宮の近く、「日本一長い商店街」といわれる「天神橋筋商店街」の一画にある、テイクアウトのみの屋台スタイルの店。名物は「一銭焼」だ。「一銭洋食」という名でも知られるこの料理は、元々小麦粉を水で溶いた生地にネギなどを乗せて焼いた焼きソースを塗ったもの。大正時代から駄菓子屋などで売られ、1銭でも食べられるくらい安価で気軽な「おやつ」として存在し、お好み焼きのルーツの一つといわれている。
「一銭屋」の創業は2000年ごろで老舗ではないものの、一銭焼を1枚170円(以下、全て税込み)という「おやつ価格」で販売。「なんぼ屋台やいうても、店の経営は大丈夫でっか?」と浪花商人口調で心配したくなるくらいリーズナブルだ。
具材はキャベツ、紅ショウガ、卵。甘口のソースもしっかり塗られ、マヨネーズもサービスしてくれる。もっちりとした生地にキャベツやソースの甘み、卵のうまみが一体となっていて笑みがあふれるおいしさだ。