古くから「名水の町」としても知られる島本町で、2005年にオープンした豆腐店。質の良い水に加え、材料となる大豆やにがりも店主が厳選したものを使用し、高濃度の豆乳を高温のまま瞬時に寄せるという、昔ながらの製法で豆腐作りを行っている。
すっきりとした大豆のうま味が印象的な「寄せとうふ」や、驚くほどに甘さがしっかりと感じられる「生ゆば」など、いずれもシンプルながらも奥深い味わい。購入した際はまず、醤油などは付けずに素材本来の味わいを楽しむのが正解だ。
また、「妥協のない商品を販売する」にとどまらないのが同店の面白いところ。リターナブル容器(再使用容器)で販売する「ざる豆腐」や、産業廃棄物となってしまうおからを肥料や飼料としてアップサイクルする取り組みなど、「循環」という点にも力を入れているのである。店内では、おからの肥料で育った野菜や、おからの飼料を餌としている鶏の卵なども販売されている。
平日の午前中であっても次から次へと人がやってくる、地元住民にもファンが多い同店。「おからドーナツ」といった食べ歩きしやすい商品もあるので、旅先であってもぜひ気軽に立ち寄ってみてほしい。