1930年代に「前衛写真協会」の設立に関わった美術評論家の瀧口修造。美術家の阿部展也、戦後に前衛写真を受け継いだ写真家の大辻清司、大辻の愛弟子だった牛腸茂雄の4人。彼らの活動や作品群から、半世紀にわたる日本の前衛写真史を読み解く企画展が、「渋谷区立松濤美術館」で開催される。
本展は全3章で構成。第1章では1930～40年代、瀧口と阿部を中心に東京における前衛写真の流れを俯瞰（ふかん）し、2章では戦後に写真家として活動を始めた大辻が前衛写真の復活と転調に寄与した1950～70年代を、3章では牛腸が捉えた60～80年代の作品群を紹介する。
会期中は、若手写真家の木村和平とともに渋谷の街でスナップ撮影を行うワークショップや、牛腸をテーマに佐藤真が監督したドキュメンタリー映画「SELF AND OTHERS」の上映会なども予定されている。
※前期2023年12月2日〜2024年1月8日、後期2024年1月10日〜2月4日（会期中、展示替えあり）