生誕130年を迎える「童画家」の武井武雄(1894〜1983年)の展覧会が「目黒区美術館」で開催される。版画家やデザイナー、教育者としても活躍した武井の活動を多面的に紹介する。
長野県出身の武井は「子どもの心にふれる絵」の創造を目指し、童話の付属品でしかなかった挿絵を「童画」と名付け、一つの芸術ジャンルとして確立させた人物だ。郷土玩具収集にも打ち込み、初めて郷土玩具を体系的に紹介する「郷土玩具 東の部西の部」(1930年)を出版した。
本展では、幻想世界を描く童画、多種の技術を用いた版画、加えて装丁・ 函(はこ)・本文・絵で構成される総合芸術として「本の宝石」とも呼ばれる刊本作品などを通して、武井の豊かな創作活動を振り返る。
会期中は、武井の作品を数多く収蔵する長野県の「イルフ童画館」館長による講演会など、さまざまな視点から武井の世界に迫るイベントも開催予定している。ぜひチェックしてほしい。
※10~18時(入館は17時30分まで)/休館日は月曜(7月15日・8月12日は開館、7月16日・8月13日は休館)/料金は900円、大学・高校生・65歳以上700円、中学生以下無料